毎週火曜日・金曜日更新予定。理事長ブログ

飛来峰記事

1 2 3 31

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2018年7月15日(第1785号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その3)、の前半部分です。

入院から在宅ヘの流れを作るための仕組みとして、06年から「在宅療養支援診療所」(以下、支援診)の創設、08年から「在宅療養支援病院」(以下、支援病)が創設されます。

支援診は、24時間連絡を受ける医師又は看護職員を配置し、連絡先を文書で患家に提供する、患家の求めに応じて24時間往診が可能な体制を確保する(他院との連携含む)、24時間訪問看護の提供が可能な体制を確保する、他の保険医療機関内において、在宅療養患者の緊急入院を受け入れる体制を確保する、というのが条件でした。

制度開始時点で届け出た医療機関は9,434(06年7月)でしたが、9年間で14,562(15年7月)と、1.5倍にしか広がっていません。

支援病は、原則200床未満の病院であること、当該病院において、緊急時に在宅患者が入院できる病床を常に確保していること、往診を担当する医師は病院の当直医とは別であること、その他は支援診と同様の条件で始まりました。

こちらは、331(08年7月)から1,074(15年7月)に、7年間で3.2倍に広がりました。とはいっても、1.5万近い支援診に対して対応する病院が千程度では、入院時に大変な苦労を強いられるのが実態です。

そこで、在宅患者の緊急時の対応ができるように、14年改定時に、200床以上の病院を対象に在宅療養後方支援病院(以下、在後病)の制度が新設されました。当該病院を緊急時に入院を希望する病院としてあらかじめ当該病院に届け出ている患者について緊急時にいつでも対応し、必要があれば入院を受け入れること、入院希望患者に対して在宅医療を提供している医療機関と連携し、3月に1回以上、診療情報の交換をしていることが、条件です。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2018年6月17日(第1782号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その2)の後半部分です。

06年の診療報酬改定では、入院から在宅療養への円滑な移行への促進として、まず、在宅患者に対し24時間365日対応する「在宅療養支援診療所」が創設されます。そして、在宅患者が緊急入院したあと、入院医療機関と在宅を担当する医療機関が退院前に情報交換を行い問題点等を明らかにする「在宅患者入院共同指導料」が、新たに「地域連携退院時共同指導料」と再編され、報酬もそれまでの310点から1000点に(※)3倍以上に引き上げられました(在宅療養支援診療所の場合)。

がんの終末期など重症の場合は2回算定できますから、報酬は高くなります。連絡を密にし、情報を正確に把握してから在宅患者を診ることができますから、患者にとっては病状をよく把握した医師等に見てもらえるメリットがあるし、在宅を担当する医師等にとっても経済面以外にも大きなメリットがあると言えます。

06年の改定では、入院から速やかに在宅に移るための仕組みとして、大腿骨頚部骨折患者で骨接合術や人工骨頭置換術等を実施している患者を対象に「地域連携診療計画管理料(入院時)」1500点と、「地域連携診療計画退院時指導料(退院時)」1500点が新設されました。

入院時の点数は、平均在院日数17日以内の急性期病院で、退院後の連携を持つ病院は複数でないといけない、など特定の医療機関同士での患者のやり取りは認めないという縛りがあります。

00年に入ってから、脳卒中や大腿骨頚部骨折の術後、心筋梗塞などの特定の疾病に対して急性期治療、慢性期治療、外来・在宅等の患者の流れを定めた「地域連携パス」づくりが広がってきていたため、06年に試行的に導入されたものです。08年には脳卒中が追加されることになりました。

※診療報酬は「点」で設定されます。1点は10円です。従って、1000点とは1万円のことです。

「平成30年7月豪雨」の傷跡はまだ癒えていません。JR四国によれば(※)、予讃線の本山・観音寺間の財田川橋梁は、橋脚のずれにより線路がゆがんでおり、列車が通ることができません。

そのため普通列車は本山-観音寺間がバス輸送、特急列車は多度津-観音寺間がバス輸送になっています。もともと、多度津-観音寺間は特急列車なら15分程度しかかかりませんが、バス移動のため1時間以上かかることになります。

いま、四国に新幹線をという人たちがいて、8月26日投票の香川県知事選の重大な争点になっていますが、本州で新幹線に乗り松山へ向かう旅行客が、たくさんの荷物を抱えて途中で乗り換えて(どこで乗り換えるかはわかりませんが)、在来線より1時間以上余分に時間を使って松山駅に降りたつという、率直にいって滑稽な話になりかねません。

そもそも財田川の橋は、大正2年にかけられたもので、四国新幹線構想とは、その古い橋の上を新幹線が走るという計画ですから、真剣に安全性を検討したのかと疑いを持ちます。

何でも新しいものをではなく、人口減少社会に向け、今あるインフラを将来にわたり安全で信頼性のあるものに変えていくという考えが求められていると思います。


※JR四国のHPによれば、まだ回復していない箇所がたくさんあります(7月30日現在)。また、多度津-観音寺間は1時間以上かかります。
http://www.jr-shikoku.co.jp/emc_info/affliction0730.pdf
http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/20180713.pdf#page=5

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2018年6月17日(第1782号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その2)の前半部分です。

前回(970回。6月5日付)の最後の部分で、1983年2月に老人保健法が施行され、70歳以上の者及び65歳以上の寝たきり老人のみに適応される老人診療報酬点数表が創設されたことについて触れました。

高齢者の医療や福祉については、63年に施行された「老人福祉法」により政策が作られてきました。老人福祉法の目的は、第一条で、「老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もつて老人の福祉を図ること」であるとされていました。

そして、その基本的理念は、第二条で「老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする」となっていました。

83年2月に施行された「老人保健法」では、目的は第1条で「国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、疾病の予防、治療、機能訓練等の保健事業を総合的に実施し、もつて国民保健の向上及び老人福祉の増進を図る」とされおり、この部分は特別問題となる表現ではありませんが、基本的理念は大きく書き換えられました。

理念は、第二条の1項で、「国民は、自助と連帯の精神に基づき、自ら加齢に伴つて生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、老人の医療に要する費用を公平に負担するものとする」となっています。

つまり、基本的理念が、「生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるもの」から、「老人の医療に要する費用を公平に負担するもの」になったのです。老人医療の有料化から始まる際限のない負担増の大本はここにあるのです。

そして、2006年6月に成立した「健康保険法等の一部を改正する法律」の第7条の規定により、「老人保健法の一部改正(08年4月施行)」で、題名が「高齢者の医療の確保に関する法律」に改められ、「後期高齢者医療制度」が創設されることになりました。

(次号に続く)

香川県保険医協会の機関誌に「社保のページ」として、診療報酬関連の連載を行っています。今回は2018年5月号に掲載した「新設されたオンライン診療料」についてです。

リアルタイムでのコミュニケーションが可能な通信機器(テレビ電話など)を用いて診察を行った場合に、月1回を限度に算定します。

特定疾患療養管理料、難病外来指導管理料、地域包括診療料、認知症地域包括診療料、生活習慣病管理料、在宅時医学総合管理料など、10の管理料を算定する患者が対象です。

上記管理料を初めて算定した月から6月を経過し、かつ6月の間、オンライン診療を行う医師と同一の医師により、毎月対面診療を行った患者に算定します。

上記管理料を算定して6月以上経過しているときには直近12月以内に6回以上同一医師と対面診療を行っていればよい、とされます。

対面による診療の間隔は3月以内で、オンライン診療料を3月連続で算定はできません。対面診療とオンライン診療を組み合わせた診療計画の策定が必要です。この診療計画に基づかない他の疾病は対面診療が必要で、オンライン診療は当該医療機関内で行います。

3月末までオンラインでの診療を行っていた場合は電話再診で請求していたため、別途「予約に基づく特別の料金」を徴収できましたが、これからは、こういった自費請求はできません。通信機器等の費用は患者に請求ができます。

オンライン診療料の新設に伴い、オンライン医学管理料が新設されています。条件等はオンライン診療料とほぼ同じです。

7月21日に東京都内で、医療福祉生協の情報誌comcom10月号に掲載する座談会の収録を行いました。今回のテーマは、全国の医療福祉生協の機関誌や支部ニュースなどのコンテストがこの間行われ、その優秀作を中心にして、どんな思いで作っているのか、どんなことを伝えたいのかを話し合いました。

本来なら、4つの医療福祉生協の方と、私と司会者の6人で開催する予定でしたが、日程的な都合や台風の影響などで青森保健生協の職員組合員さんと、鹿児島医療生協の地域組合員さんと、私と司会者の4人で行いました。

協同組合は人と人とのつながりでできている組織だが、つながりの具体的なものとして、機関誌や支部ニュースがある。しかし、これからは、ホームページだけでなく、ツイッターやフェイスブックなどの新しい媒体も活用しながら、つながりを広げていく必要があることを強調しました。

詳細は後日発行されるcomcom10月号をご覧ください。

全国から応募のあった作品を見ながら対談しました。

全国から応募のあった作品を見ながら対談しました。

13日(金)に、なにわ保健生活協同組合の介護センター内で、理事会学習会の講師を務めました。講演タイトルは「理事・幹事の役割と責任-いのちの章典に基づく活動を軸に」で、3年ほど前に徳島健康生協でも同趣旨の講演を行ったことがあります。

生協法に基づく理事・監事の役割を中心に話しましたが、地域での活動の実例として、小豆島の取り組みを報告しました(※)。

香川医療生協の事業所のない小豆島で、築100年を超える古民家を改造し「どんぐりころころ」を開設しました。

地続きでもなく、事業所もないところでの取り組みが素晴らしい、と感想が寄せられました。

※「みんなの健康」2017年11月号 2ページを参照ください。

http://kagawa.coop/wp-content/uploads/2017/10/201710.pdf

「床のレンガは地域の組合員さんが敷いたものです。右端の「ソファー」は近くの港のリニューアル時に戴いたもの、上り框は、ソファーの一部と買ってきた板にニスを塗って、自作しました。すべて80歳超の地域組合員さんの作品です。

「床のレンガは地域の組合員さんが敷いたものです。
右端の「ソファー」は近くの港のリニューアル時に戴いたもの、上り框は、ソファーの一部と買ってきた板にニスを塗って、自作しました。
すべて80歳超の地域組合員さんの作品です。

広島・岡山・愛媛など西日本の広範囲に災害をもたらした「平成30年7月西日本豪雨」は、甚大な被害をもたらしています。被害にあわれた方や犠牲になった方々に心からお見舞いを申し上げます。

私は、医療福祉生協連会長として、10日(火)に倉敷医療生協と広島医療生協にお見舞いと現地視察に行ってきました。

倉敷医療生協本部に向かいましたが、被害の大きい倉敷市真備町には、通行可能な道路が1本しかなく、渋滞のため2時間前後かかるため現地視察はできず、状況をお聞きし、お見舞いを渡しました。

その後、広島医療生協に出向き現地の様子をお聞きし、広島市安佐北区に向かいました。幹線道路は一部復旧していますが、生活道路はまだまだで、息長い支援が必要だと感じました。

医療福祉生協連では、各事業所で支援金募金を行っています。募金は被災した医療福祉生協に送られます。

広島市安佐北区口田(くちた)の駐車場です。泥が激しく流入した様子が伺えます。

広島市安佐北区口田(くちた)の駐車場です。
泥が激しく流入した様子が伺えます。

6月23日に香川医療生協研修室で、「香川アスベスト被害者を守る友の会」の第7回総会が開かれました。記念講演として、北海道勤医協札幌病院外科医長の細川誉志雄医師に「医療従事者から見たアスベスト問題」と題する講演が行われました。

外科医として肺がんの手術等の診療を行っている中で、アスベスト問題と関わり、手術患者の手術所見や病歴聴取が重要であることに気付いた経過を詳しく報告して頂きました。

これからの診療に役立つ大事な話でした。

6月17日に高松市内で、香川県保険医協会第37回定期総会が開催されました。総会後の記念講演会が開催され、元文部科学事務次官の前川喜平さんが「憲法と教育について」と題する講演を行いました。230人を超える参加がありました。

前川さんは、現在、自主夜間中学の活動に参加しながら、さまざまな場所でも講演活動を行っています。

日本国憲法に基づき、教育を受ける権利、学習する権利を守る政治や運動が大事であることを強調しました。知らなければ判断することができない、と強調していたのが印象的でした。

講演まえの会場風景です

講演まえの会場風景です

1 2 3 31