第1192回:ワクチン接種の遅れは政権の責任で、医療従事者の責任ではありません

65歳以上高齢者に対する新型コロナウイルスワクチン集団接種の電話予約が、高松市で始まりました。5月29日から6月27日分です。しかし、合計で1,680人分ですから、電話はこれで100回目とか、椅子に座って1日電話をかけていたので腰が痛いなどの声もあり、笑うに笑えない状況です。

報道によれば「高松市によると予約を受け付けるコールセンターは24回線で対応していましたが、連絡が相次いだためつながりづらい状況が続きました」(KSB)。その通り、と言いたくなります。

こんな状態ですから、菅首相の思惑通りに7月末までに高齢者ワクチンが終了するとは思えません。善通寺市は3回の集団接種+医療機関での個別接種で、市の公表した数値で計算すると、7月末までにほぼ終了するはずですが(「ほぼ」というのは、接種を希望しない人も一定数あるので)、1,000人規模で集団接種が必要なので協力をと医師会ルートで非公式の要請があります。

少し気になるのは、「打ち手不足」という言葉がマスコミで横行していることです。そもそも、ワクチンが一体、何本、どこにあるかが不明で、いつまでにどれくらい自治体に届くのかがわからないという、情報不足によるため自治体が計画を立てられないところにあります。

「打ち手不足」という言葉で、医療従事者に責任を押し付けるのは、やめてほしいと思います。