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前回23日付で、コロナワクチンの善通寺市の医療機関での個別接種について、「電話受付は市が一括して行うため」と書きましたが、善通寺市はHPで「5月17日からの個別医療機関の接種予約の受付も、電話が大変混み合うことが予想されますので、郵送での受付に変更させていただきます。5月初旬までに通知をお送りしますので、同封の返信用ハガキに希望医療機関等をご記入のうえ、返送をお願いいたします」と変更になりました。

当初は無料通信アプリ「ライン」と電話での受付、その後「ライン」を運営するZホールディングスの個人情報取扱いのずさんさが明確になり、電話での受付のみとなりました。そして今回の再変更になった訳です。

善通寺市の65歳以上の高齢者人口は2020年の住民基本台帳では9,867人ですから、どのように受け付ければよいかについての検討ができていなかったことが明らかになった形です。

田村厚労相は25日朝の民放番組で、ワクチンの供給量次第では、高齢者接種が終わる前の7月中にも、一般の人向けの接種が始まる可能性があるという見通しを示した、と報道されました。

しかし、ワクチン接種には、医師、看護師、受付や案内をする事務方が必要です。体調不良や急変時に対応する準備、病院へ搬送する場合の受け入れ病院の確保、救急救命士などの救急隊員や救急車の準備なども必要です。会場は3密を避けるような広い場所や駐車場の準備など、地域によっては不可能な場合もあると思います。

国民に誤解を与えるような、安易な発言は慎むべきではないでしょうか。

善通寺市は高齢者対象の集団接種を、5月2日から毎週日曜日に3回行います。2回目があるので合計6回行う予定で、4月19日から電話予約を開始しましたが、3日目の21日の9時20分に、「定員に達した」ため、予約受付を終了しました。

電話がつながらない、すぐに予約受付が終了した、という市民の怒りの声を診療中にも聞きますし、知己の市会議員に聞くと、多くの市会議員にも抗議が寄せられているそうです。事情を聞くと、予約枠は1,600人分で、初日の19日に743名、残りの857名分が、21日の朝早くに終了したということだそうです。

善通寺市の65歳以上の高齢者人口は2020年の住民基本台帳では9,867人ですから、元々16%程度、対象者の6分の1のワクチン量しかなかった訳で、その事実を公表せずに電話受付したら、電話が殺到し、苦情が続出するのは当たり前だと思います。

任意接種ですから対象者全員が受ける訳ではありませんが、残りの80%以上の方がこの後医療機関に殺到することになります。善通寺市の場合、電話受付は市が一括して行うため、医療機関への電話がつながらないということはありませんが、どう考えても、市への予約電話がつながりにくくなることは明らかです。

各医療機関が設定した予約枠を考えれば、何週間か、何カ月か、一定の時間がかかることは明らかですから、どれくらいかかるかを公表しておく必要があります。国のワクチン配布が不明確ならそれも公表するべきだと思います。

情報公開が当たり前の時代ですから、住民に必要な情報を公表することを強く求めます。

菅義偉首相は19日、新型コロナウイルスワクチンに関し、米製薬大手ファイザー社のブーラ最高経営責任者(CEO)と行った電話会談を踏まえ、「(国内の全対象者分が)9月までに供給されるめどが立った」と明言した、と報道されています。しかし、17日にブーラ氏と電話会談し、「CEOからは協議を迅速に進めたいという話があった」というもので、ファイザー社は協議に同意したにすぎません。内閣府のHPに掲載されている、医療従事者に対するワクチン接種者の数は、16日の17時時点で、1回目が119.8万人、2回打ち終えた方が71.8万人で、医療従事者数の15%程度です。

ワクチンを打っていない医師や看護師が高齢者ワクチン接種業務に従事するはどうか、という意見も出ています。

19日のNHKニュースは、高齢者施設で働く医師の「施設で働く医師や看護師はすでにワクチン接種を済ませていると多くの人が思っていると思いますが、現実は違います。毎日ひやひやしながら職場に来ていて、もう少し早く接種を受けられるよう対応してもらいたいです」という声を報じています。

速やかに医療従事者へのワクチン接種を進めるべきではないでしょうか。

デジタル庁創設や個人情報保護法改正を盛り込む「デジタル改革関連法案」が4月6日、衆院本会議で自民、公明、日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決されました。5法案63本を一括して扱いながら、審議時間は約27時間で、15年の「安全保障関連法」117時間と比べても大幅に審議時間をカット、28項目の付帯決議が付くなど、とてもまともな審議であったとは思えません。

個人情報保護法の目的に「個人情報の取り扱いについて自ら決定する権利の保障」を明記することを否定するなど、「自己情報コントロール権」を真っ向から否定する内容となっています。

参院での徹底審議と、速やかな廃案を求めるものです。

75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担を2倍にする、「高齢者医療費2倍化法案」が衆院本会議で審議入りしました。

「2倍化法案」は、現在原則1割の75歳以上の医療費窓口負担を2割にするもので、単身世帯で年収200万円以上、夫婦世帯で同320万円以上を対象にし、約370万人が負担増になります。すでに「現役並み」所得で3割負担の人を合わせると75歳以上の高齢者の3人に1人が2割以上の負担になります。

年金は下げられる一方で、医療機関にかかる回数も多いので影響は深刻です。厚労省の試算によれば、「高血圧症で定期的に通院する患者は年2.9万円から5.7万円に倍増」「膝の痛みなど関節症なら年3.2万円が6.4万円になる」(「日経」)ことを明らかにしました。

菅政権は、「現役世代」の保険料負担軽減といいますが、現役世代の負担が減るのは年間720億円、1人当たりに換算すれば月30円程度で、最も削減されるのは国・自治体の公費980億円です。

この法案の廃案を強く求めるものです。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2021年3月21日付(第1877号)に掲載した、「オンライン診療の問題点(その5)」の後半です。

患者の側も、顔写真付きの身分証明書の提示が必要になります。しかし、高齢で運転免許証を返納した、パスポートは持っていないということもあります。

1対1の診療になっているかどうか、対面であればお互い名を名乗って診察室内にいる人間を確認できますが、患者側のカメラの周囲に他人がいる可能性もあります。

オンライン診療の動画をSNSなどに無断でアップされるなど、医師のプライバシーが侵害される可能性もあります。実際に、女性医師が動画をアップされた被害も報告されています。

オンラインシステムの導入にあたっても、新たなシステムや機器の導入が必要です。すべての医師が情報システムに精通している訳ではありませんし、まっとうな業者だけではありません。高額なサービスや不要な過剰なサービスの契約に追い込まれる可能性もあります。

世代によりますが、IT操作に不慣れな医師もいます。

患者のなりすましによる薬剤の不正入手、健康保険の不正使用なども懸念されます。

2月12日の第140回社会保障審議会医療保険部会で、健康保険組合連合会副会長の佐野雅宏さんは、オンライン資格確認の準備が進んでいない現状について、「医療機関における導入状況、また、マイナンバーカードの保険証の申込み状況等を考える」と「(健保組合)加入者に対しては、当面は既存の保険証を利用することが最も確実な方法ですということを、その旨を周知せざるを得ないと思っております」と述べています。

問題点が山積する中での拙速な導入は中止すべきです。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2021年3月21日付(第1877号)に掲載した、「オンライン診療の問題点(その5)」の前半です。

オンライン診療の問題点をまとめてみます。

まず、保険証をどう確認するかです。政府はマイナンバーカードに保険証情報を紐づけする仕組みの導入を急いでいます。カードリーダーで読み込む仕組みですが、オンラインではどのように確認するのか。顔認証も、コンピュータやスマートフォンの画面では印象が異なります。高齢者やカードに慣れていない方がパスワードを記憶しているとは限りません。

通院患者でも保険証の有効期限の問題がありますからどう確認するのか、技術的にも難しいでしょう。

医師のなりすまし、という問題もあります。そもそも、画面に映った人物が医師資格を持った人物であるかどうかをどう確認するのかということ(※)です。対面であれば、医療機関の建物があるし、そこの掲示物を見れば正規の医療機関であることが確認でき、信頼感があるでしょう。オンラインの場合、本当に医療機関の正規のアドレスに接続しているのかどうかわからないということもあります。

実際、画面上の人物が医師を装った無資格者であったという報告もあります。

患者のなりすましもあります。もちろん対面でも起きうることですが、レントゲン写真を撮る、採血をするなど「痛い目」には会う訳で、なりすましにも限度があるでしょう。ある病院で、友人の保険証を借りて受診したら入院することになり、友人の名前を呼ばれて返事をしないといけないし、検査など受けているうちに、「実は」と正直に打ち明けたという事例を聞いたことがあります。

日本医師会では、医師資格証として、顔写真付きのHPKI(保健医療福祉分野の公開鍵基盤)カードを普及していますが、一般の方にはその存在は知られていません。ま医師会に加入していない医師もいます。

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