地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2021年3月21日付(第1877号)に掲載した、「オンライン診療の問題点(その5)」の後半です。

患者の側も、顔写真付きの身分証明書の提示が必要になります。しかし、高齢で運転免許証を返納した、パスポートは持っていないということもあります。

1対1の診療になっているかどうか、対面であればお互い名を名乗って診察室内にいる人間を確認できますが、患者側のカメラの周囲に他人がいる可能性もあります。

オンライン診療の動画をSNSなどに無断でアップされるなど、医師のプライバシーが侵害される可能性もあります。実際に、女性医師が動画をアップされた被害も報告されています。

オンラインシステムの導入にあたっても、新たなシステムや機器の導入が必要です。すべての医師が情報システムに精通している訳ではありませんし、まっとうな業者だけではありません。高額なサービスや不要な過剰なサービスの契約に追い込まれる可能性もあります。

世代によりますが、IT操作に不慣れな医師もいます。

患者のなりすましによる薬剤の不正入手、健康保険の不正使用なども懸念されます。

2月12日の第140回社会保障審議会医療保険部会で、健康保険組合連合会副会長の佐野雅宏さんは、オンライン資格確認の準備が進んでいない現状について、「医療機関における導入状況、また、マイナンバーカードの保険証の申込み状況等を考える」と「(健保組合)加入者に対しては、当面は既存の保険証を利用することが最も確実な方法ですということを、その旨を周知せざるを得ないと思っております」と述べています。

問題点が山積する中での拙速な導入は中止すべきです。

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