Monthly Archives: 1月 2021

香川県では25日、新型コロナウイルス検査の陽性患者が久しぶりにゼロになりました。どのタイミングで受診するか、検査するかで一定のずれが生じますが、とりあえず少しほっとする気持ちはあると思います。

全国的に医療体制がひっ迫する中で、関東地方の公的な病院で勤務している知人の内科医によれば、病状が安定した新型コロナウイルス感染症患者に転院してもらい、夜間の救急車受け入れの準備をするので大変とのことでした。

こういったベッド不足が問題になっているときに、厚労省は昨年11月26日に、医政局長名で各都道府県知事に「令和2年度地域医療構想を推進するための病床削減支援給付金の実施について」という通知を発出しました。25日に西村経済再生担当大臣が記者会見で、「この3週間がまさに正念場であり、勝負だ」と述べた翌日のことです。

12月15日に開催された、「医療計画の見直し等に関する検討会」で、「新型コロナウイルス感染症対応を踏まえた今後の医療提供体制の構築に向けた考え方」が示されました。その中では、「今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、我が国の医療提供体制に多大な影響を及ぼし、局所的な病床・人材不足の発生、感染症対応も含めた医療機関間の役割分担・連携体制の構築、マスク等の感染防護具や人工呼吸器等の医療用物資の確保・備蓄など、地域医療の様々な課題が浮き彫りとなっている」と、これまでの病床削減ありきの政策の問題点にも触れています。

ベッド不足のさなかに、病床削減方針を押し進める菅政権のやり方には反対です。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2020年10月18日付(第1863号)に掲載した、「オンライン診療の問題点」(その1)の後半です。
1月19日付(第1167回)の続きです。

その後、18年3月に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を発出しました。その中で、オンライン診療とは、遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為、と定義されます。

具体例として、
・高血圧患者の血圧コントロールの確認
・離島の患者を骨折疑いと診断し、ギプス固定などの処置の説明
などがあげられています。

問題点として、オンライン診療では、対面診療に比べて得られる患者の心身の状態に関する情報が限定されるため、医師は、こうした限界等を正しく理解した上で、患者及びその家族等に対して、利点や不利益等について、事前に説明を行わなければならない。

そして、患者が医師に対して、心身の状態に関する情報を伝えることとなることから、医師と患者が相互に信頼関係を構築した上で行われるべきである。としています。

18年4月の診療報酬改定で、「オンライン診療料」「オンライン医学管理料」などが新設されました。

オンライン診療料については、診療報酬でもかなり細かく規定されました。高血圧や糖尿病などの慢性疾患患者で、6月以上経過し、オンライン診療料を行う医師と同一の医師により毎月対面診療を行った患者が対象で、3月連続では算定できません。

要するに、6カ月以上毎月同じ医師にみてもらっている慢性疾患患者が、仕事の都合などで診察に来ることができないときに、ビデオ電話などで投薬ができないのかというのが主な適応ということになります。

また、3カ月目には診察しないといけません(正確には2か月投薬などがあるのでこの通りにはなりませんが)。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2020年10月18日付(第1863号)に掲載した、「オンライン診療の問題点」(その1)の前半です。

菅総理大臣が恒久化を指示していた「オンライン診療」について、10月9日田村厚労相は、恒久化する方針を記者会見で明らかにしました。

医師法20条は、医師は、自ら診察しないで治療をしてはならないと、無診察治療を禁じています。

一方、離島やへき地では、医療機関への受診が現実的に困難だったり、16kmを超える往診は保険診療として認められないという問題もあり、97年に「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」(厚生省健康政策局長通知)を発出しました。

・診療は、直接対面して行われることが基本であり、遠隔診療は、直接の対面診療を補完するもの

・直接の対面診療を行うことが困難である場合(離島、へき地の場合など往診等に相当な長時間を要したり、危険を伴うなど)

・直近まで相当期間にわたって診療を継続してきた慢性期疾患の患者など病状が安定している患者などを対象とすることとしました。

05年に、情報セキュリティ等の観点から「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を公表し、「遠隔診療」を行う前提条件を定めました。

15年には厚労省の事務連絡で、遠隔診療の対象は97年通知で示された患者には限定されない、としました。要するにすべての患者が対象であるということになります。

16年には医政局医事課長通知で「対面診療を行わず遠隔診療だけで診療を完結する事は医師法違反になる」としましたが、17年の厚労省医政局通知で、患者側の理由で診療を中止した場合、直ちに医師法違反にはならない、テレビ電話や電子メール、SNS等を組み合わせた診療が可能、としました。

香川県保険医協会報2020年10月号の「主張」欄に、「政権交代と新型コロナウイルス対策を考える」と題する文章を掲載しました。少し古い話題にはなりますが、菅政権の支持率が急速に低下していることもあり、内容的には今でも通用するので掲載します。一部表現等を変更しています。

安倍総理が病気を理由に退陣、9月16日に菅政権が誕生しました。総理就任後の記者会見で、「安倍政権が進めてきた取組をしっかり継承」と宣言、「新型コロナウイルス対策」など課題を挙げた後、「私が目指す社会像、それは、自助・共助・公助」と述べました。

要は、国の政治のあり方について、「安倍政権の継承・発展」と「自助・共助・公助」ということになります。

早速問題となったのは、日本学術会議の人事に対して介入し、新会員候補のうち6人の任命を拒否したことです。読売新聞は10月6日の社説で「今回の決定について、政府が十分に説明していない」「菅首相は、判断の根拠や理由を丁寧に語らねばならない」と指摘しています。

保団連(全国保険医団体連合会)も参加するドクターズ・デモンストレーションは、新型コロナウイルス感染拡大下での医療、介護の実態を知らせるシンポジウムを9月26日、東京都内で開催しました。

全国医師ユニオン代表は、アンケートを基に、9割超の医師が院内感染について不安や問題を抱え、感染防護具も不足していると紹介、PCR検査の拡充、感染防護具の十分な供給や、危険手当の支給など労働条件の改善をと述べました。

保団連の山崎理事は、支払基金、国保連合会によると、5月診療分だけで前年比4000億円もの減収。医療機関は融資を受けてなんとか経営を維持しているが、返済の目途は立たない。小児科、耳鼻科の減収は特に深刻と指摘、杉山理事は、低医療費政策によって歯科医院は厳しい経営難で、コロナによる受診控えが起き、閉院を考える歯科医院も多いと述べました。

日本医師会の今村副会長は、保団連の住江会長らとの懇談の中で「減収補填に関しては、日医としても政府に、すべての医療機関への対応を考えてほしいと要請。一つでも医療機関がなくなれば、その地域の医療が守れない」と、すべての医療機関への対応の必要性を強調しました。

コロナ対策で重要なことは「自助」に任せるではなく、「公助」によりしっかりと医療機関の経営を守ることです。

菅政権は、1月7日に、緊急事態宣言を決定しました。対象は東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で、期間は1ヵ月。飲食店の20時までの時間短縮、テレワークによる出勤者数7割減、20時以降不要不急の外出の自粛、スポーツ観戦、コンサートなどの入場制限がその内容です。

同日行われた「新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見」の冒頭発言を「私からの挨拶とさせていただきます」と結びました。いま、必要なことは「挨拶」ではなく、国民へのメッセージではないでしょうか。

緊急事態宣言が発出される見込みと報道された1月4日に、第一生命経済研究所の熊野英生・主席エコノミストが、「1都3県への緊急事態宣言再発令による経済損失」と題するEconomic Trendsを公表しました。

その内容の一部を紹介します。

「2021 年 1~3 月の実質GDP を2.8 兆円ほど減少させることになるだろう」

※緊急事態宣言の発令期間は 50 日間、余波は 12 日間にかけて継続するという前提

(昨年4月の緊急事態宣言後の)「家計調査の日次データを調べると、緊急事態宣言明けの 6 月は一時的に消費がプラスになることがあった。おそらく、特別定額給付金 12.7 兆円が支給された効果が効いたのであろう。ならば、この 1~3 月に緊急事態宣言が実施されたとき、同様の家計支援がなければ、落ち込みが 2020 年 4~6 月期よりも厳しいものになる可能性ある」と、営業自粛を求めるなら、必要な補填が必要であることを指摘しました。

深刻な経営危機に瀕している医療機関はもちろん、家計支援、営業支援が必要なのではないでしょうか。「自粛と給付はセット」の声を拡げていく必要があります。

7日夕刻、菅首相は東京都など1都3県を対象に緊急事態宣言を再発令しました。昨31日夕、東京都内で1337人の感染が確認されるなかで、菅首相は加藤官房長官らと協議した後、緊急事態宣言を出す考えはないかと記者に問われ「感染拡大回避に全力をあげることが大事だ」と緊急事態宣言の発令を否定していましたが、急転直下、緊急事態宣言を発出したことになります。

遅くても、発令しないよりはした方がマシだと思います。

菅首相は年頭の記者会見で、北海道・大阪など時短措置をとった都道府県は「結果が出ている」と評価しました。

大阪府の吉村洋文知事は4日午前、府庁に今年初めて登庁し、記者団に「春にはワクチンが来る明るい兆しも見えている」と今年の抱負を語り、首都圏の4都県が政府に要望した緊急事態宣言については、「(大阪府では)急拡大は抑えられている。今の段階で要請することはない」と話しました。

ところが、7日になると突然態度を豹変し、緊急事態宣言の発令を政府に要請する、との考えを示しました。

行政のトップが、こうコロコロ発言が変わると、何を言っても信じられない、というのが正直な感想です。間違いは素直に認め、国民や住民に語りかける姿勢が必要ではないでしょうか。

あけましておめでとうございます。

2021年が始まりました。今年の初詣は、毎年多数の方が集まる神社を避けて、歩いて行ける近くの神社に行きました。家族連れと思しき数人単位のご家族が目立ちました。手水舎にも手指の消毒用にアルコールがおいてあるのも、いつもと違う風景です。

さて、1月4日、菅政権が、東京都をはじめ埼玉、千葉、神奈川の1都3県を対象に、特別措置法に基づく緊急事態宣言を発出することを検討すると表明しました。さんざんGO TO キャンペーンに固執し、自らは毎日のように会食に精を出し、自民党国会議員や、自民党などの推薦で当選した知事など首長が平気で会食を行っている中で、今更何をという気がします。

もちろん、やらないよりかはマシで、遅すぎるがやった方がよいと思います。医療現場で発熱患者や咳や息苦しさを訴える方に対する対応を、日々苦悩しているものとして、菅政権に対しては、もっと真剣に政治に向かい合ってほしいと思います。

妙な新年の挨拶ですが、今年も医療・福祉など現場からの声を発信していきたいと思います。

近くの神社の手水舎です

投稿の月別アーカイブ