第1165回:自粛と給付はセットでなければいけません

菅政権は、1月7日に、緊急事態宣言を決定しました。対象は東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で、期間は1ヵ月。飲食店の20時までの時間短縮、テレワークによる出勤者数7割減、20時以降不要不急の外出の自粛、スポーツ観戦、コンサートなどの入場制限がその内容です。

同日行われた「新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見」の冒頭発言を「私からの挨拶とさせていただきます」と結びました。いま、必要なことは「挨拶」ではなく、国民へのメッセージではないでしょうか。

緊急事態宣言が発出される見込みと報道された1月4日に、第一生命経済研究所の熊野英生・主席エコノミストが、「1都3県への緊急事態宣言再発令による経済損失」と題するEconomic Trendsを公表しました。

その内容の一部を紹介します。

「2021 年 1~3 月の実質GDP を2.8 兆円ほど減少させることになるだろう」

※緊急事態宣言の発令期間は 50 日間、余波は 12 日間にかけて継続するという前提

(昨年4月の緊急事態宣言後の)「家計調査の日次データを調べると、緊急事態宣言明けの 6 月は一時的に消費がプラスになることがあった。おそらく、特別定額給付金 12.7 兆円が支給された効果が効いたのであろう。ならば、この 1~3 月に緊急事態宣言が実施されたとき、同様の家計支援がなければ、落ち込みが 2020 年 4~6 月期よりも厳しいものになる可能性ある」と、営業自粛を求めるなら、必要な補填が必要であることを指摘しました。

深刻な経営危機に瀕している医療機関はもちろん、家計支援、営業支援が必要なのではないでしょうか。「自粛と給付はセット」の声を拡げていく必要があります。