毎週火曜日・金曜日更新予定。理事長ブログ

Monthly Archives: 4月 2020

4月24日付の続きです。
アンケート結果を元にした協会理事会としての提言を紹介します。

  1. 安定してマスクが供給されるよう、引き続き対策を求める。消毒用アルコールやディスポ手袋等の配布などの緊急対策が強く求められる。
  2. 歯科医療機関では、フェイスシールド、ディスポ手袋、マスク、防護衣など必須の資材を配布すべきである。
  3. PCR検査が医師の判断で必要に応じて行うことができるように民間検査業者もふくめ、検査体制を整備すべきである。病院間の連携も含め、特定の医療機関に検査のための過度の負担がかからないように必要なコントロールを行うべきである。
  4. PCR検査を行う病院に対してスワブ、マスク、ゴーグルやフェイスガード、エプロンなどを必要な分量を提供すべきである。
  5. 入院ベッドの確保も深刻である。軽症患者が入院せず隔離可能なホテルの確保など、今から準備すべきである。
  6. 医療従事者が感染した場合や濃厚接触と判断された場合は、2週間の休診を余儀なくされる。また、入院ベッドを確保するためには空床を準備する必要がある。こういった経済的な損失に対し、補償を明確にすべきである。
  7. 感染患者を診療した、あるいは職員が感染したり濃厚接触者として自宅待機になった場合、その家族や、該当者以外の職員・家族に対していわれのない差別が横行している。こういったことがないように、県や関連する自治体は、正確な知識を普及し、対応策を明確にすべきである。

4月21日付の続きです。

アンケート以外に香川県保険医協会に寄せられた様々な意見についての、協会のコメントを紹介します。

・PCR検査ができる医療機関は限られている。4月13日には高松市では、それまで10件前後であったのに対し84件と一気に増加、4月16日には149と急増している。特定の医療機関に集中しないように、検査可能な医療機関を整備し、コントロールする必要がある。

・検査を行うに当たっては、診察室とは離れた場所での検査部屋やスペースの確保が必要である。検体を採取するスワブ(専用の綿棒)、マスク、ゴーグル、フェイスガード、エプロンなども供給されなければならない。この点での行政の支援が求められる。

・韓国や米国で行われている、ドライブスルー方式なども検討するべきである。

・東京などで開始されている、PCRセンターのようなものを早急に整備すべきである。

・今後起こりうる爆発的流行への準備として、軽症者が滞在するホテルや施設などの準備、重症者等が入院する病床を確保するための、病院間連携を進めるために、県がイニシアチブをとり、現存する地域医療構想会議等を行うべきである。

香川県保険医協会は、開業会員に対し「新型コロナウイルス感染症による日常診療への影響」に関する緊急アンケートを行いました。3月の患者動向や経営への影響、マスク不足の現状、その他自由意見を聞き最終集計を行いました

FAXを送付できたのが365人で回答は141人、回答率は38.6%でした。

3月診療分の受診状況は3分の2が前年同月に比し減少、医科では8割が減少していました。保険診療収入は6割が減収、医科では7割が減収と答えています。

保険医協会のコメントの一部を紹介します。

・緊急の調査ではあったが、送付した会員数の38.6%から回答が得られた。新型コロナ感染症が医療現場にもたらす影響が深刻なものであることを感じさせた。
・受診抑制が明らかに起きている。医療機関にも経済的に大きな影響が出始めている実態が明らかになっている。

同様の結果は全国的にも起きていて、神奈川県保険医協会では、3月の診療について8割以上が「外来患者が減った」「保険診療収入が減った」などと答え、「経営が悪化した」という意見もでています。(NHK WEBニュースより)

大阪府保険医協会の途中集計の数値でも、回答者926件の84.8%、785件が「減った」と回答。患者減の割合で一番多いのは20%台で190件(全回答者の20.5%)。次いで30%台169件(同18.3%)、10%台135件(同14.6%)と続く。20%以上「減った」は全体の56.9%に及ぶ、としています(大阪府保険医協会のHPより)

新型コロナウイルス感染症は、医療機関の経営にも大きな影響を及ぼしています。

新型コロナ感染症は猛威をふるい、香川県でも4月15日現在で21名の感染者が確認されています。4月16日には「緊急事態宣言」の対象が全国に拡大されました。

前回に続き、「コロナ・バッシング」の話題です。

4月1日のNHKの「クローズアップ現代+」は、「感染爆発の重大局面② 治療の現場で何が起きているのか」を放映しました。

その中で、入院患者が新型ウイルスに感染していることが分かった、名古屋区の南医療生協・南生協病院が取り上げられました。

NHKのHPから引用します。

現場の対応に奔走した総看護課長は、スタッフが受けた被害を聞き取り、まとめてきました。

病院は、濃厚接触者となった主治医やスタッフだけでなく、同じフロアで働いていた職員40人全員を自宅待機にしました。その後も新たな感染を防ぐため、外来患者には必ず問診を行い、リスクごとに病棟を分けるなど徹底した予防策を行ってきました。

しかし、この病院に勤務するというだけで、職員には思いもかけない冷たい目が向けられました。

・家族が職場から「出勤禁止」と言われた。
・家族が病院の受診を断られた。
・保育園が子どもを預かってくれなかった
・保育園内で一人隔離された

などです。

「そもそも病院の中も、もう通常ではない状態になっていて、そういった中で勤務を終えて、子どもを迎えに行ったときに独りぼっちで子どもがいるっていうような状態を見てね、親の気持ちって本当につらかっただろうな」

このままでは医療の存続が危ぶまれると考えた病院では、職員の安全性を示すために接触歴などの証明書を発行。それでもまだ、完全に偏見や差別は払拭し切れていないと言います。

こういったことがなくなるような社会が望まれます。

NHKのHPを参照下さい。
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4399/

新型コロナ感染症は猛威をふるい、香川県でも4月13日現在で8名の感染者が確認されています。

一方、医療機関で職員の中に感染者が認められた場合、自ら公表した場合、職員が「コロナ・バッシング」ともいうべき、いわれのない差別扱いを受けることが報告されています。

熊本県で最初の感染者となった職員の勤務する病院の例です。西日本新聞記事を参考にして書きます。

病院名公表は「安心につながる」として、「感染者が出た」と公表、すぐに外来診療や面会中止を決定し、夕食等を共にした病院職員11人に自宅待機を命じました。パートを含む約420人の職員について、感染した場合に立ち寄り先を確認できるよう、行動の把握を開始。8割が高齢者という約130人の入院患者の巡回を増やし、体調の変化を細かく記録しました。

該当職員と接触した同僚11人がウイルス検査で陰性と確認され、一時体調を崩した職員や入院患者も回復し、通常診療の再開にこぎつけました。
しかし、職員たちを悩ませたのはウイルスの恐怖だけではありませんでした。

「子どもを通わせてもいいですか」。ある職員が、幼稚園に電話確認すると園側から「困ります。いったん自宅待機を」と登園を断られる。職員の配偶者が勤務先に出勤停止を命じられたケース。安全確認期間中、職員の家族が自宅待機や出勤停止となった件数は約50件に上るといいます。

影響は、外来やリハビリ通院の約650人にも広がり、リハビリに通う子どもが小児医院で診療を拒否されたケースがあったほか、院内感染の疑い払拭後も「(該当病院の患者は)受診前に必ず電話を」と掲示した医療機関もありました。

残念ながら、これが日本社会の現実です。

この問題、しばらく取り上げようと思います。

NHKのWEBニュース4月6日付によれば、緊急経済対策について安倍総理大臣は、「GDP=国内総生産の20%にあたる総額108兆円程度とする方針」を明らかにし、「過去にない、強大な規模となるGDPの2割にあたる事業規模108兆円の経済対策を実施することとした」とのことです。

これだけを読めば大変な額を使って対策をするように見えますが、「事業規模」というところがミソで、108兆円の税金を使う方針ではありません。108兆円の中には、民間機関が融資する額や、事業の民間負担分も含まれている、ということです。さらに、昨年12月に決定した経済対策のうちの残りの19.8兆円が含まれています。社会保険料の猶予分等の26兆円も含まれています。

結局のところ、今回国が支出する金額は、一般会計・特別会計合わせて18.6兆円になります。確かに額としては多いのですが、108兆円が巨大な宣伝用の風船額ということになります。

4月から診療報酬改定が行われます。全国保険医団体連合会(保団連)は、2年に1回の改定時に、各保険医協会・医会の会員向けの点数説明会を行います。今回は新型コロナ感染症が蔓延する中でもあり、多人数が集まる会合を自粛するために会員向けにWEB配信で行うことになりました。

それに先立ち3月20日に行われた、香川県保険医協会の医科第一次新点数検討会で採択された決議の要求項目について紹介します。

一.2020年度改定実施にあたり、混乱を避け国民へ周知するため適用日を延期すること。

一.診療報酬改定は必ずネットで引き上げること。薬価・材料価格の引き下げにより生じた財源は全て技術料の引き上げに充当すること。

一.基本診療料の大幅な引き上げとともに、汎用技術を適正に評価すること。

一.全ての患者が安心して医療を受けられるよう、患者の一部負担を軽減すること。75歳以上の高齢者の2割負担化は絶対に止めること。

一.地域医療現場の実情を無視し、医療崩壊につながる「三位一体改革」と称する医療提供体制改革を抜本的に見直すこと。真に「療養の給付」つまり患者が受ける医療サービスそのものの向上につながるような改定とすること。

一.細分化・複雑化した算定制限、算定対象患者の制限を撤廃し、現場のプロフェッショナルな判断と連携で「療養の給付」ができるようにすること。

一.地域医療の第一線で医療に従事する我々医師を含む医療従事者が、安心して患者と向き合い医療サービスを提供できるように、働き方の環境を整備すること。

一.具体的な個々の改定項目の検討の場のみに矮小化されてきた中医協の役割を向上させること。三者構成の意義を再確認し、支払側の安易な医療費削減提案は採用しないこと。

新型コロナ感染症が蔓延しています。4月1日に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表しました。

その中で、重症者を優先する医療提供体制の構築、今後患者が大幅に増えたときに備えた体制の検討・整備を行うことが必要であると指摘しました。

一方、厚労省は3月4日付で、公的・公立病院の病床削減に向けた「具体的方針の再検証等の期限について」という通知を発出しました。今年3月末までという期限の延長を認めるものですが、その理由は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から……イベント等について中止、延期を要請していること等と歩調を合わせ」るものだとしました。同時にベッド削減の「調整」については、「可能な限り進めていただく」としました。

要するに、会議を開くのは無理だが、どんどん話はすすめるようにということです。

いま、新型コロナウイルス感染に対する病床をどう確保するかが重要な局面に、更なる削減などありえない話です。速やかに、公的・公立病院の病床削減の方針を撤回すべきではないでしょうか。