第1111回:新型コロナ感染症の医療機関への影響(その1)

香川県保険医協会は、開業会員に対し「新型コロナウイルス感染症による日常診療への影響」に関する緊急アンケートを行いました。3月の患者動向や経営への影響、マスク不足の現状、その他自由意見を聞き最終集計を行いました

FAXを送付できたのが365人で回答は141人、回答率は38.6%でした。

3月診療分の受診状況は3分の2が前年同月に比し減少、医科では8割が減少していました。保険診療収入は6割が減収、医科では7割が減収と答えています。

保険医協会のコメントの一部を紹介します。

・緊急の調査ではあったが、送付した会員数の38.6%から回答が得られた。新型コロナ感染症が医療現場にもたらす影響が深刻なものであることを感じさせた。
・受診抑制が明らかに起きている。医療機関にも経済的に大きな影響が出始めている実態が明らかになっている。

同様の結果は全国的にも起きていて、神奈川県保険医協会では、3月の診療について8割以上が「外来患者が減った」「保険診療収入が減った」などと答え、「経営が悪化した」という意見もでています。(NHK WEBニュースより)

大阪府保険医協会の途中集計の数値でも、回答者926件の84.8%、785件が「減った」と回答。患者減の割合で一番多いのは20%台で190件(全回答者の20.5%)。次いで30%台169件(同18.3%)、10%台135件(同14.6%)と続く。20%以上「減った」は全体の56.9%に及ぶ、としています(大阪府保険医協会のHPより)

新型コロナウイルス感染症は、医療機関の経営にも大きな影響を及ぼしています。