第1107回:香川県保険医協会の診療報酬改定説明会での決議を紹介します

4月から診療報酬改定が行われます。全国保険医団体連合会(保団連)は、2年に1回の改定時に、各保険医協会・医会の会員向けの点数説明会を行います。今回は新型コロナ感染症が蔓延する中でもあり、多人数が集まる会合を自粛するために会員向けにWEB配信で行うことになりました。

それに先立ち3月20日に行われた、香川県保険医協会の医科第一次新点数検討会で採択された決議の要求項目について紹介します。

一.2020年度改定実施にあたり、混乱を避け国民へ周知するため適用日を延期すること。

一.診療報酬改定は必ずネットで引き上げること。薬価・材料価格の引き下げにより生じた財源は全て技術料の引き上げに充当すること。

一.基本診療料の大幅な引き上げとともに、汎用技術を適正に評価すること。

一.全ての患者が安心して医療を受けられるよう、患者の一部負担を軽減すること。75歳以上の高齢者の2割負担化は絶対に止めること。

一.地域医療現場の実情を無視し、医療崩壊につながる「三位一体改革」と称する医療提供体制改革を抜本的に見直すこと。真に「療養の給付」つまり患者が受ける医療サービスそのものの向上につながるような改定とすること。

一.細分化・複雑化した算定制限、算定対象患者の制限を撤廃し、現場のプロフェッショナルな判断と連携で「療養の給付」ができるようにすること。

一.地域医療の第一線で医療に従事する我々医師を含む医療従事者が、安心して患者と向き合い医療サービスを提供できるように、働き方の環境を整備すること。

一.具体的な個々の改定項目の検討の場のみに矮小化されてきた中医協の役割を向上させること。三者構成の意義を再確認し、支払側の安易な医療費削減提案は採用しないこと。