2015年7月15日
香川医療生活協同組合 理事長 藤原 高明
香川民主医療機関連合会 会長 中田 耕次
高松平和病院 院長 蓮井 宏樹
高松協同病院 院長 田中 眞治
7月15日、政府・与党は、集団的自衛権行使を具体化するための「戦争法案」(平和安全法制2法案)を、衆院特別委で強行採決しました。
大多数の憲法学者や弁護士などの専門家が、この法案は憲法違反であると指摘し、多くの国民、とりわけ若い世代が反対運動を全国各地で行いました。審議を重ねるたびに国民の反対の意思が明らかとなり、説明が不十分であるという国民が8割を超える中、与党単独で採決を強行しました。
集団的自衛権の行使は、時の政権の判断でいくらでも拡大でき、事実上無限定となります。アメリカ軍だけでなくオーストラリア軍も含むものとされ、地球の裏側までも自衛隊を派遣できることが明らかとなりました。
この法案が通れば、戦後70年間「平和国家・日本」が世界に果たしてきた役割を投げ捨てることになります。殺し殺されることの無かった自衛隊が、海外で殺し殺される軍隊となります。人道支援にとりくむNGOやNPO関係者が、攻撃の対象となる可能性も格段に増えます。
政府の暴走を止める役割を果たす憲法を無視する、立憲主義を破壊する法案です。憲法に違反する法案はどれだけ審議を行っても、その違憲性が変わることはありません。
「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」を理念として掲げる医療福祉生協として、「いのちの平等」と「戦争政策に反対し平和を守る」綱領を掲げる民医連として、絶対にこの法案を認めることはできません。
今回の採決強行に強く抗議するとともに採決の撤回と法案の廃案を強く求めるものです。
「白衣を戦争の血で汚さない」をスローガンとして、廃案をめざし、運動を強める決意を表明します。
以上