第731回:自民党勉強会でのマスコミ攻撃は、日本の民主主義に対する挑戦です

6月25日に開かれた自民党芸術懇話会の発言内容が大きく報道され、問題になっています。6月26日の「朝日」によれば、「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」「スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえる」「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」などといった発言が続出しました。

自民党の多数のおごりとしか思えない「事件」ですが、こういった発言に対し、他人事のようにすますと、次々とエスカレートしてきます。

当初安倍首相は、国会答弁で「勉強会で自由闊達な議論がある。言論の自由は民主主義の根幹をなすものだ」と居直りを示してきました。

こういった発言を放っておくことは許せません。マスコミに対する政治的圧力は許さないという世論作りが大事だと思います。

「つぶさなあかん」と名指しされた、沖縄タイムスと琉球新報の編集局長が連名で、抗議声明を発表し、その中で、「民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を否定する暴論」とし、「戦後、沖縄の新聞は戦争に加担した新聞人の反省から出発した。戦争につながるような報道は二度としないという考えが、報道姿勢のベースにある」と指摘しました。

マスコミが本来持つべき、権力の監視機能を高めるためにも、こういった暴言は小さなことも無視せず、問題視していく必要があると思います。今回のマスコミ攻撃は、日本の民主主義に対する挑戦としてとらえる必要があります。