地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2021年1月17日付(第1872号)に掲載した、「オンライン診療の問題点」(その4)の後半で、第1176回(3月2日付)の続きです。
「過去に受診歴のないケース」について、かかりつけ医・地元の病院等から患者情報が共有できるようになればよい、という意見もあるようですが、例えば旅行中・仕事で出張中などが想定されますが、それなら、元々の主治医に電話で相談すればよいわけです。
第3波が来ているような状況であるし、特例措置の当面継続を決めた状況で、恒久化を図る内容を決定することに疑問を感じている。
オンライン診療では、すぐさま処置や治療を行わないといけない症例や、症状が遷延しており重大な疾病が隠れている症例においては、十分な対応ができない、という意見も出されています。
その他、
・急性腹症(※)は、触診しないと分からない。
・喉の痛みは難しい。スマホの映像で喉が赤いのを診るところまでは難しかった。
・これまでかかった病気や、内服薬、体温や血圧等、患者さんに関する情報があらかじめ必要。
・オンライン診療に関する説明・同意を行うことが前提で同意をとった記録をどうするかなど検討が必要。
・諸外国の例でも、初診ではオンライン診療に不適切な症状・状態を除外している場合がある。
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菅政権肝いりの「デジタル化の推進」をするために、恒久化に前のめりになってきた検討会ですが、少しトーンダウンしています。第13回の「今後のスケージュール」では、21年6月頃に恒久化に向けたまとめが予定されており、問題点をさらに明らかにする必要があります。
今後検討が必要な事項に「受診歴のない患者に対し……必要な健康情報について(診療情報ネットワーク等の技術の発展を踏まえて検討)」とあり、マイナンバーカードの保険証との一体化、健康情報の集積とも関連しており、問題点をさらに明らかにしていく必要があります。
※急に発症する腹痛で手術など迅速な対応が必要なもの。