第1106回:公的・公立病院の病床削減の方針は撤回すべきです

新型コロナ感染症が蔓延しています。4月1日に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表しました。

その中で、重症者を優先する医療提供体制の構築、今後患者が大幅に増えたときに備えた体制の検討・整備を行うことが必要であると指摘しました。

一方、厚労省は3月4日付で、公的・公立病院の病床削減に向けた「具体的方針の再検証等の期限について」という通知を発出しました。今年3月末までという期限の延長を認めるものですが、その理由は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から……イベント等について中止、延期を要請していること等と歩調を合わせ」るものだとしました。同時にベッド削減の「調整」については、「可能な限り進めていただく」としました。

要するに、会議を開くのは無理だが、どんどん話はすすめるようにということです。

いま、新型コロナウイルス感染に対する病床をどう確保するかが重要な局面に、更なる削減などありえない話です。速やかに、公的・公立病院の病床削減の方針を撤回すべきではないでしょうか。