第1079回:県保険医協会が、米軍訓練に係るオスプレイ飛来に抗議声明を発出しました

香川県保険医協会は11月28日の定例理事会で、オスプレイ飛行等の日米合同訓練に対する抗議文を採択したので紹介します。

この問題は、単に一地域の問題ではなく、国民の命と安全にかかわるものです。さまざまな団体・個人が声を上げていくことが重要です。

米軍再編に係る訓練移転に関する訓練に抗議します

2019年11月28日

11月14日、「米軍再編に係る訓練移転に関する訓練計画(日米共同訓練)」の説明が、訓練が行われる地元の坂出市で行われたと報じられました。

訓練期間は、本年12月1日から13日、場所は坂出市と高松市にまたがって広がる国分台演習場とされ、訓練ではオスプレイ(MV-22)が4機程度使用される内容となっています。香川県内にオスプレイが飛来するのは初めてで、四国内での訓練は初めてです。

一昨年(2017年)12月13日に、沖縄県名護市沿岸に墜落する大事故を起こしたオスプレイを、訓練に使用することについて、香川県をはじめ地元自治体や住民は非常に困惑し、不安を訴えています。訓練場所付近は、教育関係施設や観光施設、寺院が存在しており、また、収穫期を迎えたミカン農場が広がる場所です。本来は多くの人々が娯楽、観光、研修などに訪れる平和な場所です。

森田中国四国防衛局長は、機体の安全確認は防衛庁がしている旨の発言をしていますが、「『オスプレイにリスク』エンジン改善を勧告 米監査機関が報告書」との報道もあります。また、オスプレイは開発段階で事故が多発したことから、安全性を疑問視・憂慮する声が米国内でもあがっています。

何よりも、オスプレイは単なる輸送機ではなく、敵地に潜入して偵察や破壊活動、要人の殺害や拉致、爆撃や空挺作戦の誘導を行うなどを任務とする兵器です。今回、訓練に使用されるMV-22は海兵隊用の機材で、既に岩国基地において夜間潜入訓練を行っており、基本的な任務は同様です。

任務も、機体の安全も、また沖縄同様の事故発生の危険も併せ持った、オスプレイによる日米合同訓練に、人間の生命と健康を守る医師・歯科医師は、国民の健康と生命を脅かすオスプレイの飛行に、断固として反対します。

私たち香川県の保険医は、日本政府が日米地位協定など、日米同盟最優先の態度・方針を改めるよう求めるとともに、オスプレイを使用する合同訓練に強く抗議します。