11月1日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会で、財務省は「過去10年間で国民医療費は平均2.4%/年のペースで増加。このうち、高齢化等の要因による増加は平均1.1%/年であり、残りの半分程度は人口増減や高齢化の影響とは関係のない要素によるもの。高齢化等の要因による増加の範囲に収めるためには、診療報酬改定において2年間で2%半ば以上のマイナス改定とする必要がある」としました。
日本医師会の横倉会長は「診療報酬本体は基本的には医療に携わる方の給与費であり、本体の引き下げは、『給与費を下げなさい』ということ。社会は今、給与を上げる風潮にある。それに反することになれば、それはとんでもない話。約200万人の医療関係の仕事をしている人だけを置いてきぼりにするのか。本体は常に、賃金の動向に応じた引き上げが必要」と反論しました。
消費税増税による打撃、医療・介護職の人手不足など、医療機関の経営は大変です。病院病床の削減政策も行われようとしています。
皆保険制度を守り、安心して治療を受ける環境を整えるためにも、医療報酬本体の引き下げを行うべきではありません。