2月13日に開催された第408回中医協(中央社会保険医療協議会)は、10月に予定されている消費税増税に対応した、2019年10月からの診療報酬の引き上げを根本厚労相に答申しました。
初診料は282点から6点アップの288点、再診料は72点から1点アップの73点とするものです。消費税対応分は、初診料288点のうち18点(上乗せ率6.7%)、再診料73点のうち4点(上乗せ率5.8%)とされます。詳細は略しますが、入院料も引き上げになりました。
2018年11月6日付本欄(第1003回)で触れましたが、2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたときに、医療機関の消費税負担については「診療報酬の引き上げで対応した」と説明されていました。しかし、実際はきちんと対応できておらず、医療機関が消費税増税の負担をしていたことが明らかになりました。
そこで、今回、「消費税対応分」として、5%から8%に引き上げられた時の不足分を上乗せして診療報酬を引き上げたため、「5%から10%への引上げに対応する」、という意味で「消費税対応分」と説明している訳です。
しかし、医療には消費税がかからないというのが消費税法の前提なのに、消費税引き上げのたびに患者負担が増えるのは、国民目線からみて納得できるものではありません。また、医療機関にとっても医療機関だけが消費税負担を強いられるのもたまったものではありません。
診療報酬対応ではなく、仕入れにかかる消費税を還付する「消費税ゼロ税率」政策に切り替えるべきだと思います。
※消費税ゼロ税率については、下記のアドレスを参照ください。
https://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/150905_zerozeiritu.html