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地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2018年12月16日付(第1800号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その8)の前半です。

前回(12月18日付・第1008回と12月25日付・第1009回)は10改定で新設や変更された主要な内容について触れました。

今回は12改定の内容について触れます。

11年2月2日に開催された第186回中央社会保険医療協議会(中医協)では、医療介護が連携した退院調整が議題にあげられました。

その中で、11年2月時点では、入院している医療機関と在宅(自宅や施設)を担う医療機関等が、「症状の安定が見込まれた時期」からの退院調整を行っている。これからは、「入院早期から退院後の生活支援を見越した退院支援を行う」と、「役割の拡大・関わりの早期化」を強化することが提起されました。

要するに、退院間近では遅すぎるので、入院患者には入院直後から退院後の調整、慢性期病院か自宅か施設かなどの退院先を早めに調整しよう、ということです。これは、在宅医療を担う医療機関にとっても、患者の抱える問題点をあらかじめ把握できる、家屋の状況や家族関係などについて知っておけるなど有用性が高いものです。

そこで、12年改定では従来の「急性期病棟等退院調整加算」「慢性期病棟等退院調整加算」が統合され、主として急性期医療を担う一般病棟では「退院調整加算1」慢性期医療を担う療養病棟では「退院調整加算2」が新設されました。

入院後7日以内に判断する必要があり、対象となる患者は「退院困難な要因を有する患者」で具体的には、悪性腫瘍、認知症、誤嚥性肺炎等の呼吸器感染症を指します。スムーズに退院が可能なになるような対応が評価されたものです。

「退院調整加算1」の場合は、他の保険医療機関に転院した場合にも算定できます。退院時に1回だけ算定できますが、14日以内なら340点(1点10円です)、15日以上30日以内なら150点、31日以上なら50点ですから、より早く退院させた方が病院の収入が増える仕組みになっています。

(次回に続く)