第976回:第37回香川県保険医協会総会で採択された決議を紹介します

6月17日に高松市内で、香川県保険医協会第37回定期総会が開催されました。総会で採択された「決議」を紹介します。

4月の診療報酬改定は全体としてマイナス改定であり、本体部分の「プラス改定」も医療経営を改善させるには程遠いものであった。現在策定中の「骨太方針2018」ではさらなる社会保障費の削減を狙っている。

非正規労働者が2000万人を超え、いわゆる「アベノミクス」により大企業の経営は改善しているが、多くの国民の給与所得額は減少、こどもの6人に1人が貧困の状態にあり、貧困と格差が広がっている。医療費の負担増をこれ以上押し付けるなら、受診抑制と患者の重症化が懸念される。

安倍政権は、「モリ・カケ」問題や「働き方改革」をはじめ、公文書の改ざんやデータのねつ造、文書の隠ぺいなど、およそ法治国家では考えられない失態を表している。

いまこそ、議会制民主主義、国民主権が輝く政治を求めるものであり、必要な医療・介護が安心して受けられる社会保障の充実を望むものである。

我々は、国民医療の確保のため、直ちに次の事項を実現するよう要求する。

同時に、人命を守る医療者として平和を希求するとともに、解釈改憲による「海外で戦争する国」づくりに反対し、平和と民主主義を守る取り組みを進める。

一 医療・介護等の社会保障の抑制・削減方針を転換し充実させること
一 患者の窓口負担増計画は止めること
一 消費税増税は中止し、医療への消費税課税には「ゼロ税率」を適用すること
一 審査、指導、監査等は、保険医の人権と患者の療養権が確保されるよう改善すること
一 国民生活を守るため、憲法9条・25条を始め日本国憲法を守ること
一 すべての原発を廃炉にし、原発に依存しないエネルギー政策に転換すること
一 憲法違反の「安保法制」「共謀罪」法は廃止すること