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地方政治新聞「民主香川」に、「社会保障はどうなるか」というタイトルで、社会保障改悪の内容の連載をしています。2017年3月19日号(第1737号)に掲載した、「経済・財政再生計画」にみる患者利用者負担増(1)、の前半を再掲します。

2017年度予算案は2月27日の衆院本会議で、自民・公明両党などの賛成多数で可決し、参院に送付されました。憲法上の規定により予算は衆議院で議決されれば、参議院での議決がなくても参院送付後30日で自然成立するため、16年度内に成立することになりました。

医療・介護・年金など、高齢化に伴い社会保障費は年間約8000億円から1兆円増加します。この「自然増」を、2013年度は8400億円の厚労省の概算要求に対し5600億円と2800億円圧縮。14年度は9900億円の概算要求を5900億円に、4000億円圧縮。15年度は8300億円の概算要求を3600億円に、4700億円圧縮しました。

2016年度からは、厚労省の概算要求時点で圧縮が行われ、16年度は6700億円の概算要求を5000億円に、1700億円圧縮。17年度は6400億円の概算要求を5000億円に、1400億円圧縮しています。

2017年度の社会保障費自然増の1400億円削減の中味は、以下の通りです。

・高額薬剤の薬価引き下げ 200億円
・協会けんぽの補助金の減額 320億円
・70歳以上の高額療養費の上限額の引き上げ 220億円(*)
・後期高齢者の保険料の「軽減特例」の縮小・廃止 190億円(*)
・65歳以上の療養病床の居住費(光熱水費)の引き上げ 20億円(*)
・高額介護サービス費の上限額引き上げ 10億円(*)
・介護納付金の総報酬制割の導入 320億円

これらを合わせると1400億円になりますが、患者・利用者の直接負担は、(*)印をした4つの内容で合わせて440億円で、延べ1500万人が対象となります。17年度の当初予算は約97.5兆円ですから、440億円は、わずか0.045%に過ぎません。高齢者が増えれば、医療・介護の費用が増えるのは当然のことですから、「自然増」の圧縮とは、憲法25条に定めた国の責任を放棄することにほかなりません。

(次回に続く)