第878回:2017年4月からの施設基準の届け出について(その1)

香川県保険医協会報の「社保のページ」に、診療報酬に係る内容を連載しています。今年は診療報酬改定がなく、本来なら施設基準等での新たな届け出はない年です。しかし、経過措置が終わった項目については、届け出が必要なものもあるので、その解説をしました。2017年2月号に掲載したものの再掲です。

16年4月改定で、施設基準の新設や改定・廃止が行われました。経過措置などで、この4月から変更される項目について触れます。

今回は、在宅医療分野です。ただし、4月1日は土曜日で行政庁は休みですから、届け出を行う場合は4月3日以降になります。

16年3月31日までに届け出を行っている在宅支援診療所が、17年4月1日以降も引き続き支援診の点数を算定する場合は、17年3月31日までに在宅患者割合95%未満の要件を満たし、改めて届け出を行う必要があります。

在宅患者割合は、(往診、訪問診療を実施した患者数)÷(初診、再診、往診、訪問診療を実施した患者数)、で計算します。この数値が95%以上になる場合は、17年4月からは「在宅患者割合が95%以上の支援診の施設基準」を満たす必要があります。

在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料について、強化型または強化型以外の支援診・支援病でない医療機関では在宅医療を提供した患者が95%以上の場合は、所定点数の100分の80の点数で算定することになります。

医師・看護師の配置義務のない、特定施設でない有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームは、16年3月以前に在宅時医学総合管理料を算定している場合、17年3月31日までは特定施設入居時等医学総合管理料を算定できましたが、4月1日からは施設入居時医学総合管理料を算定することになります。