第850回:第19回APHCO理事会の後、フェクト・ネパールのプジャ・ラマ医師から、ネパール地震の取り組について報告がありました

第19回APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)理事会は11月13日の午前に開催されましたが、同日午後に、2015年4月にネパールを襲った大地震における、フェクト・ネパールの取り組みについて、プジャ・ラマ医師の学習講演が行われました。以下、その大要です。

地震が起きた2015年4月25日は土曜日でした。休日だったため(ネパールでは土曜日が休日)、救急室や薬局、放射線部門しか稼働していませんでしたが、救急対応を行いました。5月12日の地震の際には火曜日だったため、十分な対応ができました。

カトマンズ・モデル病院は建物に被害が及んだため、入院患者は1階におろし、外来やリハビリ部門は休診にしました。キルティプル病院は建物にひびが入る程度で被害が少なかったため、通常の医療活動ができました。手術や処置などはモデル病院から人や機器を移動して行いました。

世界中から支援が寄せられました。

キルティプル病院では、4月25日から5月末までの期間で、手術は211件、小手術・処置は476件、搬送時の死亡者は11件、入院後の死亡が2件でした。モデル病院では小手術・処置は276件でした。

地震に備えていなかった、どうすれば良いか分からなかった。

職員は被災者であると同時に支援者でもあるため、職員向けの支援ワークショップを開催しました。職員の子どもも亡くなっており、カウンセリングが必要です。トラウマを解消することが目的です。