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2016年4月からの診療報酬改定に際して、香川県保険医協会主催の「医科新点数検討会」が、宇多津町内(65名参加)と高松市内(130名参加)で開催されました。参加人数は2014年度検討会並みでした。

講師は、西山副理事長と私、蓮井理事、田中理事で担当しました。会の最後に採択された決議を紹介します。

決 議

2016 年診療報酬改定は、改定率が厚労省発表数値では▲1.31%、「外枠」を含めると実質▲1.43%とされた。前回の実質▲1.26%を上回るマイナス改定である。財務省が主張していた薬価等の引き下げ分を本体財源と分離するという考えが前回に続いて今回も踏襲されたことは大変問題であり、改定財源に含めるよう強く求める。また中医協において十分な影響調査もしないまま、紹介なし大病院の定額負担の導入、湿布薬の給付制限、入院時食事療養の流動食の場合の評価引下げ等を「政策改定」として「外枠」で引下げる手法は、本来あってはならない。

政府・厚労省は、「骨太の方針2015」に基づく「社会保障制度改革推進」を梃子に、社会保障費全体の自然増について毎年5,000 億円を目安にして、それ以上の伸びを抑制するための削減先を診療報酬に求めた。それにより改定予算は圧縮されるとともに、急性期病床の削減と退院促進関連の要件強化により、主に入院患者を在宅、外来に流す仕組みの整備と、その受け皿となるかかりつけ機能への誘導に使われた。これは安上がりの医療を強いる政府の「地域包括ケア」体制構築への、露骨な政策改定である。

すべて国民は健康で文化的な最低限の生活が保障されるとした憲法における生存権の理念のもと、必要で十分な医療の提供が保障されるべきであり、そのために必要な社会保障費の確保、充実は国の責務である。これに反する改革や診療報酬改定は、憲法における「社会保障の向上増進義務」に照らしても大変問題である。

「医療崩壊」からの脱却と地域医療再生に最も必要なのは、初・再診料をはじめ基礎的技術料の評価を中心とした診療報酬の大幅な引き上げである。保団連は、次回改定を待たず早急に再改定するよう強く要望する。

また政府は、消費税増税や大企業の法人税引き下げを強行する一方で、患者・国民に対しては社会保障給付の削減やさらなる費用負担の押しつけ等を狙っている。国民を欺き、国民皆保険制度の空洞化をもたらす医療費抑制策に断固反対する。

一、初・再診料をはじめ基礎的技術料の評価を中心とした診療報酬の大幅な引き上げを行うこと
一、医療、介護など社会保障費の抑制、削減をやめ、患者・利用者、国民の負担を軽減すること

以上決議する。

2016年3月27日

香川県保険医協会 医科新点数検討会 参加者一同