先週は、韓国・ネパールを訪問してきました。しばらく、その話題について掲載して行きます。
10月12日にソウル市庁舎の地下ホールで、第10回APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)総会が開催され、APHCO会長として、挨拶を行いました。
最初に、ネパールの大地震で犠牲になった方に黙とうをささげたのちに以下の内容(大要)で会長挨拶を行いました。
2015年4月25日にネパールで発生した巨大地震とその後の断続的な余震は、広範囲にわたり家屋や学校、歴史的建造物が倒壊するなど、ネパールに多大な被害をもたらしました。フェクトネパールは、地震発生当初から被災者への医療支援を行いました。地震の影響で病院のICUが使えなくなるなど、自らも被災しながらも医師や看護師などが中心に被災者の支援を継続しています。
APHCOは、フェクトネパールを支援するために、加盟団体に支援を呼びかけるとともに、IHCO(国際保健協同組合協議会)に情報提供をし、ニュースレターを通じて支援の呼びかけをしました。多くの保健協同組合が募金などの支援にとりくみました。
医療福祉生協連は、加盟団体に呼びかけ、931万円余の募金を集めました。本総会終了後に、ネパールを訪問し被災地を視察するとともに、フェクトネパールの幹部と今後の支援などについて懇談を行う予定です。
今回のネパール地震では、APHCOの国際協力の力が発揮され、APHCOの価値を再認識する機会となりました。しかしながら、APHCOの加盟国はまだ少なく、価値を最大限に発揮するためは加盟国を拡大し、併せて、大規模災害時の国際協力について検討が必要との認識も生まれました。
前回総会から今回総会の間に、保健・医療の分野で世界的な関心を集めたのは感染症についてです。エボラウイルスはアフリカを中心に拡大し、世界各国で多数の犠牲者を出しました。MERSは、韓国や中東サウジアラビアなどで感染を拡大しました。感染症の予防は、人類社会の発展のために必要なとりくみであり、保健協同組合が果たすべき役割の一つだと思います。KDM(マレーシア医師協同組合)はデング熱予防のためデング熱キットを安価に提供するとりくみをすすめています。APHCOとしても引き続き感染予防にとりくむ必要があります。
韓国で節目となる記念すべき第10回APHCO総会を韓国で開催できましたことに、大きな喜びを感じています。韓国は、医療・介護・ヘルスプロモーションを広げるために、行政と連携し社会的医療福祉協同組合への移行をすすめ、国内で協同組合の価値を高め急速な発展を遂げています。
総会開催をご準備いただきました韓国医療福祉社会的協同組合の皆様にお礼を申し上げます。