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Monthly Archives: 2月 2019

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2019年1月20日付(第1802号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その9)の後半です。

入院日数の制限のある一般病棟でも、従来は、病棟または病室単位で、ある程度長く入院ができる「亜急性期入院病床・病棟」がありましたが廃止され、「地域包括ケア病床・病棟」が新設されました。1日当たりの包括点数が決まっており制約は多いものの、60日間算定できますから、入院した日に退院の話が始まることもなく、疾病によっては適切な医療が提供できる制度という側面もあります。

在宅医療のバックアップ機能を行う「在宅医療後方支援病院」(在後病)が新設されました。200床以上の病院が対象で、診療所等が訪問診療を行っている患者で、在後病に登録した患者が緊急入院すると「在宅患者緊急入院加算」2500点を病院が算定できます。訪問診療を行っていると、夜間・休日等に病院に紹介する時には困難を極めます。病院にとっても、診療所にとっても、患者・家族にとってもメリットのある制度です。因みに、1病院につき1患者、つまり患者が複数の病院に登録することはできないことになっていますが、在後病が満床の場合は、いったん診察したうえで、あらかじめ契約している他の病院に紹介入院できるようになっています。

200床未満の病院の場合は、在宅療養支援病院(在支病)として、自らが訪問診療を行い、入院は自院で対応するという仕組みです。

因みに、香川県には、18年12月1日現在で、在宅医療後方支援病院は3か所、在宅療養支援病院は12か所です。

地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2019年1月20日付(第1803号)に掲載した、「入院から在宅へ」の流れを考える(その9)の前半です。

医療保険の「定価」を決める診療報酬は2年に1回、介護保険の「定価」を決める介護報酬は3年に1回改定されます。介護保険の開始は2000年で、この年に診療報酬の改定がありましたから、それ以来、06年、12年、18年に医療・介護報酬の同時改定が行われました。

12年の医療・介護の同時改定は、「社会保障と税の一体改革」の一環として行われ、団塊の世代が75歳を超える2025年に向けて、医療費の抑制と医療への国の支出を抑えることを最大の狙いとしていました。

14年改定は、これをさらに進めるものとなりました。具体的には入院医療機関の病床機能を高度急性期、一般急性期、亜急性期、慢性期へと機能別に再編し、高度急性期から在宅への流れを強めることにより病床数や入院患者数の削減を狙うものとなっています。しばらく14改定の特徴をふりかえってみます。

急性期医療を担う7対1入院基本料の施設基準に「自宅や在宅復帰機能を持つ病棟、介護施設に退院した患者の比率が75%以上であること」という基準が追加されました。つまり、自宅に直接帰るのが難しい場合は、転院先から容易に自宅に帰れるような仕組みを作ったということになります。

在宅復帰機能を持つ病棟とは「回復期リハビリテーション病棟」「地域包括ケア病棟」「在宅復帰機能強化加算を届けている療養病棟」のことです。介護施設とは「居住系介護施設」と、詳細は略しますが「(一部の)介護老人保健施設」です。

いずれにしても、「川上」から「川下」へ患者の「流れ」をつくる施設体系を整備した訳です。

(次号に続く)

2月13日に開催された第408回中医協(中央社会保険医療協議会)は、10月に予定されている消費税増税に対応した、2019年10月からの診療報酬の引き上げを根本厚労相に答申しました。

初診料は282点から6点アップの288点、再診料は72点から1点アップの73点とするものです。消費税対応分は、初診料288点のうち18点(上乗せ率6.7%)、再診料73点のうち4点(上乗せ率5.8%)とされます。詳細は略しますが、入院料も引き上げになりました。

2018年11月6日付本欄(第1003回)で触れましたが、2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたときに、医療機関の消費税負担については「診療報酬の引き上げで対応した」と説明されていました。しかし、実際はきちんと対応できておらず、医療機関が消費税増税の負担をしていたことが明らかになりました。

そこで、今回、「消費税対応分」として、5%から8%に引き上げられた時の不足分を上乗せして診療報酬を引き上げたため、「5%から10%への引上げに対応する」、という意味で「消費税対応分」と説明している訳です。

しかし、医療には消費税がかからないというのが消費税法の前提なのに、消費税引き上げのたびに患者負担が増えるのは、国民目線からみて納得できるものではありません。また、医療機関にとっても医療機関だけが消費税負担を強いられるのもたまったものではありません。

診療報酬対応ではなく、仕入れにかかる消費税を還付する「消費税ゼロ税率」政策に切り替えるべきだと思います。

※消費税ゼロ税率については、下記のアドレスを参照ください。
https://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/150905_zerozeiritu.html

医療福祉生協連は、2014年6月に開催した第4回通常総会で、「医療福祉生協の2020年ビジョン」を採択しました。2020年の第10回総会で、新たなビジョンとして「医療福祉生協の2020年ビジョン」を策定するために委員会を立ち上げ、準備中です。

2月2日(土)の午前中に、「ビジョン委員会」が開催した学習会に参加しました。神奈川県生協連の石田昌美統括マネージャーを講師に、「SDGsと協同組合 ~ 私たちの活動に引き寄せて ~ 」と題するものです。

講演のあと、4つのグループに分かれグループワークを行いました。

医療福祉生協(あるいは生活協同組合)の活動が、SDGsの実践そのものであることを実感しました。

※以下のアドレスを参照ください(私も写っています)。

http://www.kanaken.or.jp/news/2019/190203_02.html

会場の様子です

少し古い話題になりますが、1月13日に高松市内で、香川県地域包括ケアシステム学会設立記念大会が開催され、参加しました。医師会・行政・大学・各種団体などが発起人となって設立されたもので、県内の地域包括ケアシステムに携わる人や団体が顔の見える関係を作ることを目的にしています。

記念講演として、東京大学高齢社会総合研究機構の秋山教授の「長寿社会のまちづくり」と、医療法人社団鉄祐会の武藤理事長の「地域包括ケア及びかかりつけ医機能を推進する医療ICT化の現状と未来」と題する講演が行われました。

人生100年時代にどう生きていくか、また、ICTを用いてこれから医療がどう変わっていくか、示唆に富む講演でずいぶん勉強になりました。