参議院平和安全法制特別委員会の中央公聴会が9月15日に開催された後、16日には、地方公聴会が横浜市で開催され、4氏が意見陳述しました。広渡清吾・前日本学術会議会長は、「公聴会は、法案の審議を充実させるためにやるのがコンセンサス。公聴会終了後、ただちに強行採決するなら、参院の良識が問われる」と指摘。水上貴央弁護士は、「公聴会が採決のための単なるセレモニーにすぎないならば、私はあえて申し上げる意見を持ち合わせていない」と述べました。
しかし、特別委では、公聴会の報告もなく、総括質疑も行われないまま「採決」が強行されました。参院安保特別委員会の会議録(未定稿)には、戦争法案採決の瞬間、鴻池祥肇委員長の発言について「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」としか記されていません。法案の賛否を求めた発言はなく、その後は「委員長退席」としか記されていません。
常識で考えれば、「採決」はなかったと考えるべきなのです。
20日には学者・研究者で構成される「安全保障関連法に反対する学者の会」が記者会見を行い、広渡清吾氏が「反対運動を豊かに発展させて国民多数の意思を国会の多数にし、そこに立つ政権を誕生させ、安保法を廃止し閣議決定を撤回させる。歴史上初めての市民革命的『大改革』を市民とともに成しとげよう」と訴えました。いま、日本の民主主義は大きく変わろうとしているのです。
9月17日に、医療福祉生協連の会長理事として「平和安全関連法の採決強行に抗議し、 憲法9条を守り海外で戦争する国にさせない決意を表明する」と題する声明(注)を出し、今後の取り組みを3点提起しました。
- 採決強行に抗議し、平和安全関連法の狙い、危険性等を知らせる活動を継続・強化します。
- 毎月9日の「9の日行動」にとりくみ、憲法9条を守る世論を喚起します。
- 自衛隊の海外派遣、日米ガイドラインにもとづく米軍との共同軍事演習への反対行動を、平和を願う広範なひとびとと共にとりくみます。
引き続き声を上げ続けていきたいと思います。
注:全文は以下のアドレスを参照ください。