第1076回:オスプレイを用いた日米の合同訓練に抗議します

11月14日防衛省は、12月に香川県で米海兵隊と陸上自衛隊による共同の実動訓練を実施すると以下の内容で発表しました。香川県・高松市・坂出市には突然の通告だったようです。

「米軍再編に係る訓練移転(回転翼機及びティルト・ローター機等の沖縄県外への訓練移転)に関する訓練計画概要について、以下のとおりとなりましたので、お知らせします。

今回の訓練移転は、平成28年9月1日付の日米合同委員会合意に基づき、沖縄県外での訓練の一層の推進を図り、訓練活動に伴う沖縄の負担を軽減するため、現在普天間飛行場に所在するティルト・ローター機等の訓練活動を沖縄県外に移転し、国内における米海兵隊との実動訓練(フォレストライト(MA))に組み込んで実施するものであり、今回で訓練移転は8回目(国内7回、グアム等1回)となります」

九条の会・香川県医療者の会 共同代表の太田展生医師(香川県保険医協会理事長)と、核兵器廃絶をめざす香川県医師歯科医師の会 共同代表の私の連名で、11月19日に、以下の抗議声明を発出しました。

なお、香川民医連会長と香川医療生協理事長の連名での抗議声明は【声明】欄に掲載しています。

11月14日、米軍再編に係る訓練移転に関する訓練計画(日米共同訓練)の説明が、訓練の行われる地元の坂出市で行われたと報じられた。

訓練期間は本年12月1日から13日、坂出市と高松市に所存する国分台演習場とされ、訓練ではオスプレイ(MV-22)が4機程度使用される内容となっている。香川県内にオスプレイが飛来するのは初めてである。

一昨年(2017年)12月13日に、沖縄県名護市沿岸に墜落する大事故を起こしたオスプレイを、訓練に使用することについて香川県も困惑している。森田中国四国防衛局長は、機体の安全確認は防衛庁がしている旨の発言をしているが、「『オスプレイにリスク』エンジン改善を勧告 米監査機関が報告書」との報道もある。また、オスプレイは開発段階で事故が多発したことから安全性を疑問視する声が米国内でもある。

何よりもオスプレイのCV-22は単なる輸送機ではなく、敵地に潜入して偵察や破壊活動、要人の殺害や拉致、爆撃や空挺作戦の誘導を行うなどを任務としている。今回訓練に使用される予定のMV-22は海兵隊用の機材であるものの、既に岩国基地に来て夜間潜入訓練を行っており、基本的な任務は同様といえる。

任務も、機体の安全も、また沖縄同様の事故発生の危険も併せ持った、オスプレイによる日米合同訓練に、人間の生命と健康を守る医師・歯科医師は、国民の健康と生命を脅かすオスプレイの飛行に断固として反対する。日本政府は日米同盟最優先の態度、方針を改めるよう強く求め抗議する。