第1049回:香川アスベスト被害者を守る友の会の総会が開催され記念講演が行われました

7月6日に香川医療生協研修室で、「香川アスベスト被害者を守る友の会」の第8回総会が開かれました。記念講演として、立命館大学政策科学部の森裕之教授の「自然災害とアスベスト被害」と題する講演が行われ、20人余りが参加しました。

立命館大学・森裕之教授の記念講演です

森先生は、2018年9月に開催された、医療福祉生協連の2018年度トップセミナーで、「縮小社会政策と今後の取り組み」と題する講演をいただいたことがあり、アスベスト被害の研究者でもあることから、今回講演をお願いすることにしました。

アスベストの7 ~ 8割が建設関係に使用されたことから、日常的に建築物の解体や改修時にはアスベストを含む粉塵が飛散しやすいこと、阪神・淡路大震災や東日本大震災などではこういった問題が広範囲に起きる危険性を指摘しました。

法律などが整備されてきているが、法律は大まかな枠組みを決めるだけなので、市町村レベルでの細かな条例などを整備する必要がある。これからは自治体に対して、実効ある対策を求めていく必要がある。今後も大震災や・洪水などの自然災害、人口減少に伴う公共施設の統廃合に伴う建物の解体や撤去、空き家の増加、水道施設の老朽化に伴う対応など、アスベストに関する問題は大きくなる。しかし、アスベスト問題は大きく取り上げられることはあまりなくなった。引き続き取り上げていく必要がある、と結びました。

大変示唆に富む内容で、これからの私たちの運動に有用な講演でした。