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地方政治新聞「民主香川」に、「全世代直撃の社会保障改悪」というタイトルで、社会保障関連の内容の連載をしています。2018年2月18日(第1770号)に掲載した、「診療報酬の4月改定の問題点をさぐる(その1)」の後半部分です。一部修正しています。

(承前)

在宅患者訪問診療料については、複数医療機関が行う場合の評価の新設が打ち出されました。その一方、在宅時医学総合管理料等に通院困難や特に支援を要する患者に対する「包括的支援加算」が新設されましたが、対象患者は「要介護度」「認知症高齢者の日常生活自立度」など6項目と制限され、対象患者以外は評価が引き下げとなるなど、在宅の機能分化が進められています。

さらに、施設や高齢者住宅など、単一建物診療患者数に係る規定が、訪問薬剤管理指導や訪問栄養食事指導にも拡大しています。管理の内容や指導内容が変わらないのに、単に人数によって大きく点数差が出るこのような算定方式には問題があります。

今回の目玉ともいうべき、ITを利用した「遠隔診療」では、「オンライン診療料、オンライン医学管理料」が新設されます。緊急時対応等の医療安全、情報通信機器の普及度(地方では通信インフラの整備そのものが不十分)、個人情報やプライバシー保護、オンライン診療の効果に対する医学的エビデンスが不十分であるなど、保険診療への拙速な導入には疑問があります。

入院では、一般病棟・療養病棟・地域包括ケア病棟・回復期リハビリテーション病棟が、看護体制等による基本部分と看護必要度等の実績部分を組み合わせた評価体系に再編・統合されます。

一般病棟は、これまで医療安全面や看護労働面から十分な看護職員を確保することが評価されていましたが、10対1看護配置を基本評価として、重症度、医療・看護必要度(以下「看護必要度」)により7段階の報酬区分とする「急性期一般入院基本料」と、15対1看護配置を基本評価とし、看護配置や看護必要度の測定実績による3段階の報酬区分とする「地域一般入院基本料」が設定されます。

次号から、今回改定の詳細について現時点で判明している内容について触れていきます。