第883回:世界労働機関(ILO)の、仕事に関する協定について

5月3日に、九条の会・坂出が主催する「憲法施行70周年 出版記念集会」が開催され、その中で「医療と憲法」と題する講演を依頼されました。その準備に忙殺されているところですが、いろいろなことがわかりました(まあ、知らなかったということですが)。

ILO(国際労働機関)の2009年6月総会で、「グローバル・ジョブズ・パクト」(仕事に関する協定)が、満場一致で採択されました。

その中身は、

    ・開発途上国を含むすべての国が、雇用と社会的保護を経済・社会・貧困削減政策の中心に据える
    ・すべての人に適切な社会的保護を構築する

として、
以下の様な基本的な社会的保護基盤を活用する

    ・医療へのアクセス
    ・高齢者と障害者に対する所得保障
    ・失業者とワーキングプアのための雇用を保障する仕組みと結びついた児童手当と所得保障

社会的保護とは日本でいえば社会保障にあたるものですが、安倍・自民公明政権が行う、社会保障切り捨て政策は、社会保障をめぐる世界の流れから大きく取り残されていることがわかります。

満場一致ということは、日本政府は諸手をあげて(片手かもしれませんが)賛成した訳で、許すことはできないと思います。