第839回:TPP承認の強行採決は許せません

TPP(環太平洋経済連携協定)について、衆院TPP特別委員会理事を務める自民党の福井照衆院議員は9月29日に、この国会で「強行採決と言う形で実現するよう頑張らせていただく」と発言し問題になりました。

しかし、国会の情勢はこの発言通りに、自民党・公明党は、強行採決を狙っているようです。NHKは「与党側が1日午後採決を行いたいと提案したのに対し、民進党などは『さらに十分な審議が必要だ』として拒否」と、採決が当然という立場で報道を行っていますが、これは許せない態度だと思います。

何より「のり弁当」(玉木衆院議員・民進)と評される黒塗り文書で、国会審議を乗り切ろうという態度はあまりに国民を愚弄したものだと言わざるを得ません。

TPPが発効したなら、この間取り上げてきた薬価の問題でも(オブジーボは国内企業の開発ですが)、海外の企業が、中央社会保険医療協議会で薬価を引き下げる日本の仕組みが、メーカーの企業利益を損なうと、訴えることが可能となることです。

高すぎる薬価が引き下げられることなく固定されるなら、日本の社会保険制度は崩壊します。TPPの承認は認めるべきではありません。