（第680回 10月14日 ）
10月13日に、ＡＰＨＣＯ（アジア・太平洋地域保健協同組合協議会）の第18回理事会が、台風19号が近づき風雨が強くなる中、大阪市内のホテルで開催されました。
右端 が、故・ナラヤナン先生の後任として参加したPadmanabhan（パド マナバン）先生です
私は、APHCO会長として参加し、開会のあいさつを行いました。最初に、昨年マレーシアで開催された第９回総会（本欄第606回・2013年10月22日）で副会長に選出されたのち急逝した、インド・ケララ州のケララ協同組合病院の故・ナラヤナン先生に哀悼の意を表明したのち、以下のようにあいさつしました。
昨年、南ア・ケープタウンで開催された第9回ＩＣＡ（国際協同組合同盟）総会で採択されたブループリントでは、2020年に向けた事業と活動で最も重視するのは組合員の参加であると述べています。参加こそ協同組合の宝として、組合員の意見を聞き、事業に参加させる仕組みづくりを重視することを決めました。協同組合は協同の力で困難を打開するための仕組みです。そのために、何に困り、どう解決し、どのような状態になれば幸せと感じるのかは組合員自身の参加で進めるのが最も有効であると考えます。
会場の風景です。
経済格差や所得格差が健康問題に大きく影響する今日の状況に対し、ICAは健康問題に深い関心を持ち、ILOやWHOなど国際機関との連携を強める取り組みをしています。ICAの専門委員会であるＩＨＣＯ（国際保健協同組合協議会）の果たす役割は大きいものがあり、IHCOの組織から2人のICA理事が選出されたことはICAの活動に政策的に関与できる点で重要といえます。
2012年の第4回IHCOの社会ケアフォーラムでは、「東京宣言」を発展させた「ケベック宣言」を採択しました。ケベック宣言は、ICAの保健政策、健康政策に大きく寄与できるのではないかと考えます。今年10月、第2回ICA協同組合サミットが開催されました。カナダの保健協同組合の企画で日本の医療福祉生協の報告が求められ、組合員の自主的な健康づくり活動や、高齢者にやさしい診療所の取り組みについて報告しました。
ケベック宣言を重視するAPHCOの活動はこれから注目されるでしょう。私たちの活動をもっとひろく社会に発信し、広められるようにしたいと思います。
この間、加盟組織拡大が進んでいません組織拡大についてどうすればよいかを考えたいと思います。この間の活動を振り返り、次の総会までの活動と、次総会の開催地と日程を確認する役割を持っています。みなさんの積極的な意見で理事会が実りあるものになることを願っています。
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