(第672回 9月2日 )
8月30日の土曜日、外来終了後に広島に向かいました。医療福祉生協連の会長理事として、8月20日の豪雨と土砂災害に見舞われた広島医療生協へのお見舞いと、全国の医療福祉生協の役職員・地域組合員や全日本民医連加盟の事業所からボランティア活動に参加した皆さんに激励のメッセージを伝える目的です。
広島医療生協の本部と、センター病院である広島共立病院は、安佐南区中須町にありますが、八木町と並んで今回大きな被害を受けた緑井町に隣接しています。そのため、今回の土石流により側溝等が埋められ氾濫した水流により1階部分が被災にあい、CT装置や心エコー、トレッドミルなど生理機能検査機器が被害にあいました。
また、広島共立病院は近隣地に病院を立替え中で、9月1日に新築オープンを予定していた直前の被害でした。
8月24日(日)に見学会が行われましたが、記念セレモニーは集中豪雨による土砂災害被害を考慮しすべて中止し、関係者のあいさつのみで実施しました。「午前・午後と途切れることなく見学に訪れ、見学者は約1500名となりました。また、今後の期待も込めて医療生協への出資金も230万円寄せられ、地域の方々の大きな期待を感じ取ることができました。土砂災害支援の義捐金も13万円が寄せられました」(広島医療生協HPより)とのことです。
8月30日は午前150名、午後130名の全国からのボランティアが参加し、泥だしや片付けの手伝い、地域の医療生協の組合員訪問などを行いました。病院近くの公園をお借りしてボランティア活動から帰ってきた皆さんに激励の挨拶を行いました。
私は2年前の10月末に、広島医療生協で「いのちの章典」づくりの時期に、講演を行いましたが、それ以来の訪問になります。今回の災害は広島に特有のものではなく、全国でいつでも起きうるものだと指摘し、「医療福祉生協のいのちの章典」の「安全・安心な医療・介護に関する権利」は、まちづくりや身近な暮らしにも通じる問題であり、全国でも考えていく必要があると述べました。
そして、泥だし活動も引き続き重要だが、「生活を支援する」医療福祉生協らしい活動が求められており、全国連合会として今後の支援について検討していきたいと結びました。
なお、広島医療生協は、新病院オープンに伴い、旧病院を避難所として活用することを広島市に申し入れていましたが、正式に避難所としての活用が決まり、9月5日をめどに梅林小学校の方々が移ってこられるそうです。
医療福祉生協らしい取り組みで、拍手を送りたいと思います。
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新病院は無事9月1日にオープンしました。新病院も浸水したのですが、大きな被害はなかったようです |
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地域の組合員訪問を行う組と、泥だしボランティアの組に分かれており、帰ってくる時間が異なるため、写真に写っている人 の人数はさほど多くありません。 |
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道路と側溝があったはずなのですが、巨大な石などによりアスファルトの道路が削られ側溝も壊され、そこを土石流が流れていったよ うです。濁流から澄んだ水に変わってはいますが、水量は減っていないようです。 |
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いまだにこんな大きな石が残っています。重機でなければ撤去できませんが、重機が入るには道路がなければいけません。復興までに はまだまだボランティアの力が必要です。 |
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