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香川医療生活協同組合

東日本 大震災の被災地訪問を行いました-福島県篇(2)いわき市

(第669回 8月8日 )

 被災地医療福祉生協訪問、福島県篇の第2回で、第665回(7月25日)の続きです。いわき市は、地震の被害、津波の被害、東京電力福島第1発電所の原発事故による被害(風評被害も含め)、原発事故被災者の受け入れに伴うさまざまな問題など複雑な要素を抱えています。

 宮城県を訪問した際、避難者向けの仮設住宅はプレハブ住宅でした。いわき市内には、木造住宅とプレハブ住宅が地域により混在しています。原発事故の被災者と津波被害の被災者で異なっているのですが、地域によっても異なっているようでした。復興公営住宅も完成しつつありますが、家族単位の入居となっており、仮設住宅で新たに生まれたコミュニティが、再びばらばらになることについて心配する声もあります。

 前回紹介した写真の中に、いわき明星大学キャンパス内にある、双葉高校、双葉翔陽高校、富岡高校の「サテライト学舎」がありました。

 福島県立双葉高校のHPによれば、今年の4月9日現在の在籍在籍生徒数は、1年 14人、2年15人、3年16人で、全学年合計で45人です。震災前の2009年の卒業生が195人、2010年も195人でしたから、10分の1に減少したことになります。

 地震・津波の被害の影響もあるでしょうが、やはり原発事故の影響によるものであることは間違いありません。

 浜通り医療生協の伊東理事長(原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員)の報告によれば、

 「浪江町を含んだ強制避難区域にあった小学校23校、中学校12校、特別支援学校1校、県立高校8校の合計44校の9734人は、浪江町の子どもたちと同じ状況に置かれたままである。

 第一原発から60kmも離れた福島市で1校、いわき市で4校の5つの小中学校が原発事故の影響で生徒が急減し、3月をもって廃校となった。県立8高校の場合は、他の市町に避難して仮校舎で授業を続けているが、うち5校は2017年から休校になることが決定。いつ復活できるのか誰にもわからない」

 とのことです。

 原発事故は、地域の暮らしをまるごと破壊するのです。現地にいって目の当たりにして理解することができました。

いわき明星大学校舎の一部を使用して、3つの高校の生徒が通学しています   こちらも2つの小学校と1つの中学校が使用しています
いわき明星大学校舎の一部を使用して、
3つの高校の生徒が通学しています
  こちらも2つの小学校と1つの中学校が使用しています
仮設住宅です。木造です。   新興住宅地として開発中の土地に仮設住宅が建っているため、個人の住宅と混在しています
仮設住宅です。木造です。   新興住宅地として開発中の土地に仮設住宅が建っているため、個人の住宅と混在しています  

 □おことわり□
 お盆休みのため、次回掲載は8月19日になります。


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