(第582回 6月18日 )
6月16日に高松市内で、香川県保険医協会第32回定期総会が開かれました。
梶義照理事長(生協みき診療所長)は、「東日本大震災の復興は遅々として進んでいない。福島原発事故の後始末も何十年かかるか見当がつかず、使用済み核燃料の処理もできず、原発は廃止すべきである。安倍首相は3本の矢で景気を回復すると言っているが、一部の大企業や大金持ちだけが大儲けし、庶民の懐は暖まらない。参議院選挙では、私たち会員の要求を実現してくれる政党・議員を選ぶことが大切である」と挨拶しました(大要)。
総会後の記念講演では、稲川利光・NTT東日本関東病院リハビリテーション科部長が「その人らしさを支える ~リハビリの心と力~」と題した講演を行い、一般市民も含め60人余りが熱心に講演に聞き入りました。
総会で採択された決議を紹介します。
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稲川利光先生の講演風景です。60人余り が参加し、熱心に聞き入りました |
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会場が県立中央病院の新築場所の近くだったので、休憩時間に写真を撮りに行きました。道路の真ん中で工事を行っているのは、液状 化対策です。本当に心配ないのでしょうか? |
総会決議
政府がすすめる社会保障と税の一体改革は、社会保障制度の大改悪を行いながら消費税を2倍にする、これまでに例を見ない大改悪である。昨年12月に政権に復帰した自民党・公明党は医療費抑制、医療提供体制の再編・淘汰、保険給付の縮小・保険外しなどを検討している。我々は、必要な医療が安心して受けられる医療体制の充実を望むものである。
また、TPP(環太平洋経済連携協定)への参加は、食の安全のみならず、医療の営利化へ道を開くものであり、断じて認めることはできない。
政府は、科学的根拠のない安全神話に基づき、大飯原発の再稼働を行ったが、すべての原発の廃炉を行い、原発のない社会をめざすべきである。
我々は、国民医療の確保のため、直ちに次の事項を実現するよう要求する。
同時に、人命を守る医療者として平和を希求するとともに、憲法9条や25条、96条の改憲の動きに反対し、平和と民主主義を守る取り組みを進める。
一 3割の医療費窓口負担はすべて当面2割に引下げること
一 就学前児童の乳幼児医療費助成制度を国の制度として確立し、現物給付 を行うこと
一 金パラなど歯科材料の逆ザヤ解消、歯科医療の保険適用範囲の拡大等を 行い、診療 報酬の不合理を是正すること
一 公的医療保険を守るためにTPP(環太平洋経済連携協定)に参加しないこと
一 社会保障制度改革推進法は廃止すること
一 社会保障財源を名目とした消費税増税はやめ、医療への消費税はゼロ税率とすること
一 プライバシーを侵害し、管理社会化につながる共通番号制度法は廃止とすること
一 原発に依存しないエネルギー政策に、抜本的に転換すること
以上、決議する
2013年6月16日
香川県保険医協会第32回定期総会
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