(第574回 5月17日 )
5月12日(日)午前中、香川アスベスト被害者を守る友の会がアスベスト(じん肺)電話相談を行いました。事前の電話相談も含め10件近い相談がありました。
右が、 香川アスベスト被害者を守る友の会事務局長の合田さん。左のメモを取っているのが私です。机の上が汚いのは気にしないでください (笑)
今回は、三豊市・観音寺市を対象に、チラシを新聞折り込みして宣伝しました。一部の新聞が記事に取り上げてくれたため、従来相談のなかった地域からも電話がありました。
大半が残念ながらすでにお亡くなりになった方のご遺族からでしたが、アスベストによる労災認定の仕組みがまだまだ知らされていない現状が浮き彫りになりました。
アスベストは、安く、熱や摩擦や酸に強いといった特徴があり、多くの工業製品に使用されてきました。日本の高度成長を支えた「影の立役者」といっても過言ではありません。「影の」というのは、表面に出てくるものではない、工業製品の表面を見てもわからない、高度成長の負の遺産を残した、という意味です。
石綿製品を製造する労働者とは、具体的には、石綿織物、建材製造、ブレーキ製造、クラッチ製造、冷暖房器具製造、電線製造などです。石綿を扱う労働者には、建設労働者、造船、自動車修理、大工、ボイラーマン、配管工、スレート瓦職人、内装工、石綿吹き付け、電工、建物解体などが含まれます。こういった方が対象ですが、それ以外にもあります。
ベルトメーカーの製造過程で使用した粉末タルクに石綿が含まれていた、病院の手術室で使う手袋にタルクを使用していた、などという報告もあります。阪神・淡路大震災のがれき処理に従事した方の被害の報告もあります。東日本大震災のがれき処理に従事した方についても、これから問題になってくるかもしれません。
死亡後であっても、遺族に対する保障制度があります。
中皮腫や、アスベストによる肺がんで死亡していた場合も特別遺族弔慰金や特別葬祭料が支給されることもあります。 |
■ 死亡日 |
請求期限 |
2006年3月26日まで |
2022年3月27日 |
2006年3月27日~2008年11月30日 |
2023年12月1日 |
2008年12月1日以降 |
死亡後15年以内 |
また、著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺・びまん性胸膜肥厚で死亡した場合も対象になります。 |
■ 死亡日 |
請求期限 |
2010年6月30日まで |
2026年7月1日 |
2010年7月1日以降 |
死亡後15年以内 |
なお、電話相談は常時応じています。087-837-5112までご相談ください。
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