「医療福祉生協のいのちの章典(案)」に関するブックレットや講演に対する感想や意見を取り上げてみます。
タイトルの「いのち」の言葉については肯定的な意見だけではありません。
・「医療福祉生協のいのちを守り、健康をはぐくむ章典」の方が分かりやすかった。
いのちを守り健康をはぐくむための権利と責任、の部分では
・職員と地域の組合員を同じ組合員だからという理由で包含し、患者と医療従事者との「明確な違い」を否定している。
・「権利と責任」という言葉は、誰のということが重要になる。患者と職員では立場が違い内容が異なる。究極的には患者の権利を守ることが重要だが、そのための患者の責任と職員の責任は違うと思う。
・「権利と責任」を論じる場面を「いのち・くらし・健康を守るために」として、あまりにも幅広い分野に広げたため、どんな分野で論じても通用するかもしれないが個別的にはよく理解できないものになっている。
・権利の主張には必ず義務を果たす責任があること。医療と介護、老後の生活は連続しており決して区切られるものではない。
アクセス権の項では、
・これまでも国の医療政策を縛ってきた「必要な医療」を「誰もが受けられる」ということを繰り返し鮮明にして制度改善を求めることが欠かせないと思う。この分野の国や自治体の「公的責任」を強調すべきと思う。
・「受療権」は患者の権利章典の中でも優れた表現方法だと思う。その意味することは単なるアクセスだけではなく、医療介護の質にも言及することだと思う。「アクセス権」だと狭い意味しか持たず違和感を感じる。
・「アクセス権」は「受療権」よりわかりやすい。若い世代には違和感のない言葉になっているのかもしれない。この機会に広く浸透させればいいのではないか。
など様々な立場から意見が寄せられています。
紙芝居を使った学習活動についても色々な意見がありますが、リーフレット、ブックレット、講演会、学習会などの取りくみのほかに、誰でも話ができ、誰でも参加でき、自由に意見を出す「ツール」として提供しました。
あらかじめ決まっている内容を流布するのではなく、いわば「こんな感じですね」とよびかけ自由に意見を出し合える方法として提供したものです。仮に「章典」(案)の内容が変更になっても、少し修正すれば再度利用できるように作ってあります。ぜひ全国で活用していただき、文字通り「1万人の語り部」で300万人が語り合う取りくみにしていきたいと思います。
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