消費増税関連8法案が参院で民主・自民・公明3党などの賛成で可決強行が行われ成立しました。
中田耕次香川民主医療機関連合会会長と私は、連名で「『社会保障と税の一体改革』法案の成立に反対し撤回を求めます」として、以下のような抗議声明を発表しました。
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8月10日、参院本会議で「社会保障と税の一体改革」関連法案が可決成立しました。どんな世論調査でも、国民の過半数は消費税増税に反対しており、今国会での採決反対の声は6割に達しています。
国会での十分な審議を行うことなく、民・自・公の3党のいわば密室談合によるもので、民主主義の前提である国会審議を軽んじる行為であり、許すことはできません。
ニッセイ基礎研究所の試算でも、消費税引き上げは、物価上昇による実質所得の減少によるGDPの低下を招き、一時的に駆け込み需要があるものの、2015年10月からは2%近いマイナス効果があるとされます。
消費税の転嫁ができない医療機関の打撃は大きく、「医療崩壊」をさらに深刻なものにする可能性が高いと言えます。
また、患者・利用者にとっては、収入の実質減だけでなく、「改革法案」に示された「保険給付の対象となる療養の範囲の適正化」が図られれば、受診抑制に拍車がかかり、国民の健康状態はさらに悪化します。
私たちは、多数の国民の意見を無視した「社会保障と税の一体改革関連法案」の採決強行に反対し、撤回を求めるものです。
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しかし、運動はこれからです。法案では消費税率が8%になるのが2014年4月ですが、現在の衆議院議員の任期満了日は2013年8月29日、2008年当選の参議院議員の任期満了日は2013年7月28日ですから、税率アップ前に必ず2回の(同時選挙を狙って1回になるかもしれませんが)選挙があり、ここで、国民の意志を明確に表すチャンスがあります。
この間の経過を見ていると、民主党と自民党の政策的一致が日々進んでいるようです。今回の「3党合意」による、消費税増税についても、民主党と自民党・公明党の違いは「顕微鏡で探してもその差が見つからないほど一体化している」と言われています。
なぜ、そうなのかを民主党の歴史を見ながらつかんでおく必要があります。
民主党には近代的な政党なら当然あるべき「綱領」がありません。ですから、民主党が何を目指しているのかは、その時々の「基本政策」「政策集INDEX」「政権政策MANIFEST」などをみて、そこから類推するほかありません。次号から少し振り返ってみたいと思います。
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