あなたにもあげたい 笑顔 健康

TOPヘ

香川医療生活協同組合

健康シリーズ「健康食品を考える(4) サプリメントの功罪」

(第499回 5月11日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2012年5月号に掲載したものを編集しました。

  これまでの「健康シリーズ」の「健康食品を考える」の連載で、健康食品やサプリメントの使用は、すべて自己責任の世界だということを強調してきました。

 今回はウコンを例に示します。コマーシャルで目につくので取り上げるだけだけで、特定商品を批判する目的ではありません。

 ウコンは漢字で表すと「鬱金」ですが、秋ウコン、春ウコン、紫ウコンなどいくつかの種類があり、全て同じものではありません。最も有名なのが秋ウコンでショウガ科に属し、英名はターメリック(turmeric)、カレーが黄色いのは主成分のクルクミンによります。

 ウコンは俗に「肝臓の機能を助ける」といわれますが、信頼できるデータはありません。ドイツでは消化不良に有用だとされていますが。

 食事中に含まれる程度の量であれば安全と思われますが、過剰摂取、長期摂取では消化管の障がいを起こす可能性があります。また、胃潰瘍、胃酸過多には使用できませんし、胆石症の方は医師に相談する必要があります。

 「ウコン」といっても種類により、効果も安全性も異なります。中国と日本とで呼び名が異なるといった事情もあります。また、食品に含まれる量と、健康食品やサプリメントに含まれる量は異なります。

 日本肝臓学会の診断基準を満たした薬剤性肝障害(14施設 84症例)のうち、ウコンによる薬剤性肝障害は25%を占めたという報告もあります。アスピリンやワーファリンなど「血液をサラサラにする」薬剤との併用により、出血しやすくなるという報告もあります。

 摂りすぎや日常的に使用している薬剤との相互作用に気を付けながら、自分の判断で使用する必要があります。


関連項目へ 矢印 “飛来峰”バックナンバー

TOPへ 香川医療生活協同組合
フッターのライン