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香川医療生活協同組合

郡山医療生協の集会報告(2)—支援のありかたを考える

(第498回 5月8日 )

 4月20日付(第496回)の続きで、郡山医療生協の第22回活動交流集会の報告です。

 職場・部門から11の発表が行われましたが、いくつかの報告を紹介したいと思います。

 福島県は地震で大きな被害を受けた場所や大津波の被害のあった場所と、そうでない場所とで温度差がありますが、放射能被害という点では全県下に被害を受けました。そのため、医療福祉生協の事業所の職員は、すべて被災者であると同時に、患者・利用者や原発汚染からの避難者に対しては支援者であるという、やや複雑な立場にありました。

 震災後に物流が止まり、ガソリンがないので買い出しに行けない、店に行っても商品がない、数日たって商品が流通し始めても勤務時間が終わった頃には売り切れているという状態で、「朝から何も食べていない」という職員も出てきました。

 そんな中で、全国の医療福祉生協や、全日本民医連加盟の事業所などからの支援物資が届き始めました。「職員の生活を守るために支援物資の一部を職員の生活再建の一部に充てる」という方針で、支援物資の仕分けから配給まで担当した方の報告を聞きました。

 放射線被害の中で、新鮮な野菜が全国から送られてきます。店に商品がない時期には支援物資として何を送っても問題はないのですが、ある程度状況が落ち着いてくると、「『新鮮な』野菜を送ることが“福島の野菜はダメだ”ということになりはしないか」という考えも出てきます。物資を送ることが地元の商店の営業の「妨害」になるのではないか、という意見もあります。

 送る側も受け取る側も、色々悩みながらの支援であることに思いをはせることが大事だと思います。

 新鮮な野菜という点では、当初は不公平のないように分けていたそうですが、家族の数が多ければ、せっかくの支援物資が、キュウリ一切れに終わってしまいます。静岡県の浜北医療生協からは定期的に送られてきたため、野菜を、順番に必要な量だけ分配できるようになったということです。

 支援は、相手のニーズを考える、何でも送ればよいというものではない、継続的に支援を行うことが大事だと思います。

(この項、続く)


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