(第487回 3月6日 )
3月4日、ソウル市内で、韓国医療生活協同組合連合会の方たちと懇談を行いました。参加したのは、日本医療福祉生協連副会長の私(APHCO会長)と、東久保常務理事(APHCO事務局長)、韓国医療生協連のイムジョンハン理事長、チェボンソプ常任理事、パクボンフィ教育センター長、オソングン教育委員長と、通訳のソクチスンさん(全国軌道労働組合連帯会議顧問)です。
会議が行われた会場の入り口です。
かりん茶を飲みましたが、はちみつの甘さも適度で大変おいしくいただきました
会場は、ソウルの文化の街として知られる仁寺洞(インサドン)の伝統茶院(チョントンダウォン)です。
自己紹介のあと、お土産として持っていった、「奉公さん」をお渡しして、以下のように挨拶をしました。
「お土産として、香川県の小さな人形を持ってまいりました。この人形は、400年くらい前、お殿様の召使いが、お姫様が病気になった時なかなか治らないので自分に病気をうつしてもらい、離れ島で死んでしまったという話を元に、その子供を人形にしたもので、子供の健康を願う意味を持つ人形です。
私は、APHCO(アジア・太平洋地域保健協同組合協議会)の会長として、韓国医療生活協同組合設立のお祝いにまいりました。韓国の代表として皆さん方が、APHCOの一員として私たちと一緒に活動することを望んでいます。また、これからも日本と韓国の医療生協の連帯を通じて、日韓両国民が仲良く交流できることを望んでいます」
そのあと、日本医療福祉生協連からの記念品として、「尾形光琳の絵を模して、日本の伝統的な焼物である七宝焼で作った絵皿」の贈呈を行いました。梅の花と川が流れ、力強く大きくたくましく組織が成長することを願っていますと、説明しました。
続いて、イムジョンハン理事長(注1)から以下のような挨拶がありました。
会場の入り口に並べられた甕。
自家製味噌の入れ物だそうです
「17年くらい前に、仁川平和医院の医師として日本を初めて訪問し、医療生協を見学し韓国でも医療生協をつくらないといけないと思いました。この経験がきっかけとなって、韓国でも医療生協ができたし、韓国の医療生協が成長するのにも、日本の医療生協の交流や援助で今日に至ったと感じています。
最初にできたのが安城(アンソン)ですが、その後成長し大きな分岐点を迎えました。医療生協が社会的にも大きな注目を集めるようになりましたが、それに伴い営利型の医療生協(注2)、いわば類似医療生協が増加し社会的な問題になっています。政府と共に、公益的な医療生協を拡大させる方法を探しています。
医療生協「連帯」という組織を作りましたが、生協法の改正に伴い、「連帯」が連合会に変わることになりました。日本の連合会と同じ趣旨、同じ目的をもっているので、APHCOに加盟し連帯を深めたいと思います。韓国の連合会が健全に発展するためにもさまざまな支援をお願いします」
注1:韓国で2番目にできた、仁川平和(インチョンピョンファ)医療生協創設時の一員である医師です。
注2:韓国では営利目的の生協も認められる
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