(第484回 2月21日 )
2月10日に開催された日本医療福祉生協連・中四国ブロックの方針討論集会で、特別報告として、郡山医療生協の宮田専務が「全国の仲間へ福島からの報告と提言」の報告を行いました。
まず、福島原発は収束していない、として
- 原子炉の状態は深刻な状態が続いている
- 放射能汚染の被害が拡大している
- 福島県内外に約16万人が避難し、増え続けている。子供の原発疎開が深刻
- 農地等の土壌調査は殆ど進んでいない
- 体内被曝検査体制はこれからである
と、報告しました。
郡山医療生協の取り組みとして、全国の支援や連帯行動に励まされ、大震災や津波の被害、放射能汚染に立ち向かい、福島に踏みとどまり事業活動、組合員運動、避難者支援活動を展開していること。全く経験のない放射能汚染に対しては、公害の戦いや沖縄の戦いに学び、「医療生協の患者の権利章典」の実践で培った主権在民の思想を発展させ、住民の主権回復運動としてさまざまな取り組みを展開してきた、として、具体的な報告を行いました。
原発推進政策にも触れ、福島県は電源三法交付金が36年間で2700億円、今回の被害は数10兆円であり、原発による地域振興は破たんしたとの認識を示しました。全国民が自分の問題として考えることが重要で、一刻も早く脱原発を決意する必要があると、強調しました。
最後に、福島を風化させない息の長い戦いへの継続的な支援が必要、セシウム137やストロンチウムがなくなるまで300年、廃炉まで長い戦いが必要で、以下の点を「3つのお願い」として述べ、報告を終わりました。
- 人体の汚染度合いを、いつでもどこでも知ることができる体制を構築する。ホールボディカウンターを医療生協組合員健診に
- 食品の汚染度合いをいつでもどこでも知ることができる体制を構築する。食品の放射能測定器の導入支援を
- 子ども保養プロジェクト、職員のリフレッシュ休暇保障のための支援を
※宮田さんは2011年8月に香川県で講演を行いました。
講演の報告は、飛来峰447回(2011/8/30)に掲載しました。
http://www.kagawa.coop/closeup/hiraihou/20110830.html
講演の内容は、USTREAMでみることができます。
http://www.ustream.tv/recorded/16927124
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