(第438回 7月19日 )
7月17日高松市内で、「地域主権改革」を考えるシンポジウムが開催され、パネリストとして参加しました。香川県労働組合総連合、香川県国家公務員労働組合共闘会議、自治労連香川県事務所が作る実行委員会の主催で行われました。
写真が暗くて申し訳ありませんが、
岡田教授の講演風景です
始めに、京都大学公共政策大学院経済研究科の岡田知弘教授が「地域主権改革で国民のいのちと暮らしは守れるのか」と題する講演が行われました。
「地域主権改革」とは、政権交代した民主党が「一丁目一番地」とした「改革」の目玉です。「コンクリートから人へ」など、地方政治を重視するかのようなポーズをとり、実は自民党・公明党が進めてきた「地方分権」に名を借りた、国の責任を投げ捨てる政治の延長線上にある政策のことです。
具体的には、保育所・障害者施設をはじめとする社会保障や教育などの各分野で国が定めた最低基準を取り払い、実質的なサービス低下を行う。
「官から民へ」のかけ声で、保育所や学校給食、公立病院などの民営化や民間委託、各種施設の指定管理者制度への移行など、国と地方自治体の公的責任、公共サービスを投げ捨て、民間まかせにする。
大企業がもうければ地域も良くなると、大企業呼び込みのための誘致補助金や基盤整備に巨額の税金を投入、道州制の導入により巨大開発をやりやすくし、財界・大企業の都合のいいように自治体を変質させる。
これらをすすめるために、議員定数の大幅削減などで地方議会を形骸化し、住民の声が議会や自治体に届きにくくする、などです。
講演の後、国土交通省や厚生労働省の出先機関の労働者や、広域合併したさぬき市役所、指定管理制度で保育所を運営する職場などから、実態の報告が行われた後、パネルディスカッションが行われました。
パネラーは、国家公務員労働組合の高木さん、香川県自治体問題研究所の田村理事長、私の3人がそれぞれの立場から意見を述べ、岡田教授がコメントする形で討論が行われました。
途中10分間の休憩があったとはいえ、3時間半の長丁場で少し疲れましたが、大いに勉強になりました。次回から、合間をみて少しずつ報告していきます。
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