東日本大震災から4カ月経ちますが、被災地の復興はまだまだですし、東京電力の福島原発から出る放射性物質の影響も収束のめどはたっていません。
引き続き長期的な支援が必要ですが、今後の支援のありかたを考えうえで参考になる取り組みを紹介します。
尼崎医療生協など日本医療福祉生協連・近畿ブロック有志でつくるボランティアセンターの活動です。物資支援だけでなく、家屋の泥だしや清掃、後かたづけです。この取り組みの特徴は、事務局の役割を果たす人を切れ目なく配置し現地のニーズを把握、支援者は多数参加で一気に片づけを行います。
「自分たちだけではどうして良いかわからない。ボランティアの方たちが来てくれるから、生きようと思えるようになった」という声が報告されています。
もう一つは、郡山医療生協の「被災地にひまわりを植えるプロジェクト」です。
ヒマワリは、根にセシウム137を、花にストロンチウム90を蓄積させます。根から吸収される訳ですから大気中の濃度は変わりません。地中深くから吸収される訳でもなく、枯れた後は地中に埋める必要もあります。
しかし、休耕田や遊休地対策として役立ちます。何より、まちを明るくし人の心も明るくなります。現地にいって支援したいと思っても、遠方に住んでいると移動だけでも大変です。全国どこでもできる支援として大事な取り組みです。
今回の医療福祉生協連の支援で注目されたのは、協同組合間連帯です。新潟医療生協内に支援センターを開設、新潟生協連のトラックで支援物資を福島県内の医療福祉生協に届けました。
会員生協の中でも、JAから提供された米を現地に届ける取り組みや、ヒマワリの種の手配をJAに依頼し調達したところもあります。
医療福祉生協ならではの取り組みを他の協同組合と共におこなうために、日常的な交流が求められています。
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