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香川医療生活協同組合

5月31日はWHO世界禁煙デーです

(第425回 5月17日 )

 JT(日本たばこ産業)が、5月13日に1ページを使った全面広告で「たばこ商品出荷再開」の新聞広告を出しました。

 東日本大震災で、JTはタバコ製造工場6工場のうち2工場が被災し、製造能力が3分の2に落ち込みました。タバコの葉の製造工場や包装材、フィルターなどの製造工場も影響を受け、資材の調達も困難となり、3月30日から4月10日までの期間全97銘柄のたばこの出荷が停止されました(日本のたばこが100種類近くあったことを今回初めて知りました)。

 その後、主要25銘柄に絞って出荷。今回、「8月上旬までに、出荷銘柄数を73銘柄まで順次拡大する」ことを明らかにした広告でした。

 喫煙者が、いつも吸っている銘柄が買えなくて困るとこぼしているのに対し、私は「ついでに止めたらどうですか」と言っていただけでしたが、今回の大震災が日本の産業に幅広く影響していることがよくわかるエピソードです。

 さて、5月31日は「WHO世界禁煙デー」です。香川医療生協では、6月1日に「虫歯デー」と合わせて高松市内で宣伝活動を行います。善通寺診療所では、2005年より四国学院大学と共同で取り組みを行っています。昨年の取り組みの様子は、下記のHPを参照ください。

 http://www.kagawa.coop/katudou/2010/seisan_201006/seisan_2010.html

 今年のテーマは「世界保健機関タバコ規制枠組み条約」です。タバコの価格があがると、「値段を上げても、喫煙者がへるので税収は増えない」とか「タバコだけあげて、アルコールの税率があがらないのはおかしい」といった見当違いの意見を聞きますが、タバコ代金をあげるのは、この条約に基づく日本政府のいわば国際公約なのです。

 世界保健機関タバコ規制枠組み条約(FCTC)は2005年に発効したものですが、すでに170ヵ国以上が批准しており、タバコのない世界を実現するための行動を具体化したものです。批准した国の法的義務は、

  • 受動喫煙の害を完全になくする
  • 国民にタバコの危険性をしっかりと警告する
  • こどもにタバコを売らない
    などの他に、
  • タバコ使用を減らせるようにたばこ税をあげる
  • タバコ依存から抜け出すための援助を行う となっています。ですから、タバコの値段をあげるのは当然なのです。また、医療機関で禁煙外来を行い保険適応とするのも、こういった背景があるからです。

 全国の取り組みについては、下記のHPを参照ください。

 http://www.hew.coop/2011/05/4750.html


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