あなたにもあげたい 笑顔 健康

TOPヘ

香川医療生活協同組合

被災者につめたい行政の姿勢を問う(東日本大震災 その3)

(第412回 3月22日 )

 東日本大震災に対する香川医療生協の第1次支援団が帰ってきました。その報告内容を紹介します(いずれも「香川民医連ニュース」より)

(原田医師 3月19日)

 今日までに全国から集まった支援者は500人を越えたそうです。今夕協同病院からの3人とも合流し、香川組は7人になっています。

 午前中は避難所回りに行きました。今は津波が襲って壊滅状態の地域を除いては電気は復旧し、昼間動ける人は自宅に帰って片付けをして、ある程度できれば自宅に帰り始めています。慣れないストレスフルな生活と塩分の多いおにぎりやカップラーメンで血圧が上がっている人、なかには足がむくんでいる人などがいました。インスリンやワーファリンを津波で無くして以来ずっとできていない人など、予想以上にいるのだと思いました。脳梗塞や心筋梗塞などの慢性疾患のコントロール不良による疾患が増えてきそうです。

 避難者がまだ数十万人の単位で、仮設住宅がその規模での建設となると避難所生活は長期になることが予想され、慢性疾患の薬が交通弱者にも簡単にアクセスできるような援助が必要だと思いました。


(上原組合員活動部長 3月20日)

 坂総合病院の周辺だけみては被害の実態がわからない。遠くの被災地へ行って実情を各県に伝え支援の取り組みを強めてほしいと長野民医連からの訴えがあり、その情報をもとに七ヶ浜地域に向かいました。

 写真では伝えきれない津波の破壊的な瓦礫の山と家の基礎しか残ってない所と数メートルの違いで家が残ったところ。津波の被害が全くない丘の上の新興住宅地とそのすぐ下の海沿いの漁師町の荒涼とした光景に言葉も出ません。

 津波は高潮被害とは桁違いの破壊を地域にふるい、人命や家、財産、地縁血縁を根こそぎ一掃してしまいました。

 さて、香川県にも少数ですが、被災者が近親者などを頼ってやってきています。福島県から一家でやってきたある方は、避難が長期になると近親者とはいえ迷惑がかかるからと、ある議員を通じて県営住宅への入居について県に相談したところ、国の避難対象となる「福島原発30km圏内」でないという理由で断られました。お隣の愛媛県では、こんな冷たい対応ではありません。

 今回の災害は、地震・津波・原発と複合要因によるもので、日本人全体の課題だと思います。香川県の杓子定規な対応に怒りを覚えるとともに、血の通った政治を望むものです。


関連項目へ 矢印 “飛来峰”バックナンバー

TOPへ 香川医療生活協同組合
フッターのライン