(第406回 3月1日 )
協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2011年1月号に掲載したものを編集しました。
中年にさしかかると、程度の差はあれもの忘れが出現します。老化によるもの忘れと、認知症によるもの忘れを比較すると以下のようになります。
■老化によるもの忘れ |
◆認知症のもの忘れ |
・体験の一部分を忘れる |
・体験自体を忘れる |
・ヒントを与えると思い出す |
・ヒントを与えても思い出せない |
・時間や場所など見当がつく |
・時間や場所の見当がつかない |
・日常生活に支障はない |
・日常生活に支障がある |
・もの忘れに対する自覚がある |
・もの忘れに対する自覚がない |
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・新しいできごとを記憶できない |
米国の認知症の診断基準は、(1)明らかな記憶障がい、(2)もの忘れ以外の認知機能の障がい、(3)生活に支障が出ている、の3つの条件を満たしたとき認知症と診断されます。
もの忘れ以外の症状としては、以下のような症状があげられます。
段取りよく物事を行えない、例えば食事の用意です。献立が単調になり、いつも同じメニューになる、塩味や砂糖の使い方など味付けが大きく変わる、などがあります。
意欲の低下、仕事や趣味に対する興味がなくなることもあります。新聞やテレビを見なくなったり、本を読まなくなったり、生活パターンが大きく変わります。
イライラしたり、不安状態や時にはうつ状態になることもあります。
認知症の記憶障がいを確認するための質問に、普通なら誰でも知っている「総理大臣の名前を教えてください」というのがあります。「岸信介の孫」と答えた人がいましたが、これは正解でしょう。ただ、1年前後で交代するのでは首相の名前を覚えていなくても、異常だとはいえないのではないでしょうか。
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