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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「認知症」(その1)

(第405回 2月25日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2010年12月号に掲載したものを編集しました。

 今回から、認知症がテーマです。

 認知機能とは、目で見る、耳で聞く、鼻で嗅ぐ、舌で味や温度を感じる、皮膚で暑さ寒さや痛みなどを感じ取った情報により、自分の置かれた状態を認識したり、記憶する、判断するなどの機能を総称する言葉です。

 この認知機能が、なんらかの異常により障がいされるのが認知症です。具体的には、記憶障がい(物忘れ)があること、記憶以外の認知機能の障がいがあること、それらの障がいにより日常生活に支障があることです。

 認知症にはいくつかのタイプがあります。多いのは、「アミロイドβ(べーた)たんぱく」が脳の中にたまっておきるアルツハイマー病、脳梗塞や脳出血などの脳血管障がいによりおきる血管性認知症です。それ以外にもレビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。

 認知症(当時は老人性痴呆)が有名になったのは、有吉佐和子さんの小説「恍惚の人」がきっかけです。1972年に刊行され、ベストセラーになり映画化されました。印税を寄付しようとしたところ多額の贈与税が課され問題になるなど話題になり、良くも悪くも認知症が社会的に「認知」されることになりました。

 ただ、徘徊など認知症の問題行動(いまは周辺症状といいます)が強調されたため、暗い面が強調されすぎ、嫌なもの、ああいう風にはなりたくないというイメージが植え付けられたような気もします。

 しかし、今では認知症はよくある病気の一つです。80才から84才では15%、85才を超えると27%が認知症です。高齢化社会が進む日本では避けて通れない問題になりました。


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