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香川医療生活協同組合

まんのう町で健康づくりの講演を行いました。

(第394回 1月14日 )

 1月7日、まんのう町健康福祉活動推進員研修会が開催され、「地域まるごと健康づくりの取り組みを」と題して、健康づくりの講演を行いました。

数十名の参加で熱心に聴いていただきました。
数十名の参加で熱心に聴いていただきました。

 2008年に開始された「特定健診・特定保健指導」の制度が、2006年に成立した「医療制度関連法」に関連する制度変更であり後期高齢者医療制度開始に伴うものであり、医療費削減を目的とするものであることを述べました。

 内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)に着目した健診項目(腹囲測定、血圧測定、中性脂肪、HDLコレステロール、空腹時血糖)を中心に設定したために健診項目が貧弱で、後期高齢者ではほとんど魅力ないものになった理由を明らかにしました。

 特定健診の2008年の受診率は、全体で対象者5192万人中1987万の受診で38.3%です。受診率は、40才代・50才代が高く、男性では40才〜49才が50%以上の受診率を示しています。しかし、これは組合健保や協会けんぽ(旧・政府管掌健康保険)のデータを含むもので、市町村国保だけをとってみると全体の受診率は30.8%、男性は60才未満で13.9〜19.5%、女性は55才未満で18.4〜25.0%で、若年層で低いためこの世代へのよびかけが今後重要です。

 また、健診結果により特定保健指導が行われる仕組みについて解説した後、特定保健指導の実態を述べました。特定保健指導対象は394万人で受診者の19.8%、うち特定保健指導が修了したのは30.8万人で対象の7.8%にすぎません。市町村国保でみると、特定保健指導対象は114.7万人で受診者の16.5%。特定保健指導修了者はわずか16.万人で対象の14.1%です。他の保険の特定保健指導修了者は、協会けんぽが3.1%、組合健保が7.0%です。世代別にみると男性の55才未満は終了率が10%未満、女性は全年代で10%以上でした。

 いずれにしても、この制度が十分な成果を残せるかどうか、大変疑問に思います。

 これらの実態を踏まえて、高血圧、糖尿病、動脈硬化疾患についてお話をして、特に喫煙の害を強調しました。

 また、アルマ・アタ宣言を紹介し、健康づくりには、(1)自助と自己決定、自分のことは自分で決めることが重要、(2)個人や家族の全面的な参加、つまり住民参加がカギであること、(3)行政の作る保健システムだけでなく、地域社会全体で取り組む健康づくりの運動が重要であること、(4)人々が生活し労働する場所でサービスを提供する地域づくりの大切さを強調しました。

 医療福祉生協の生活習慣や健康づくり健診問診票を紹介し、住民主体の健康づくりの運動に力を入れましょうとよびかけ、講演を終了しました。


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