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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「脳卒中」(その5)

(第379回 11月05日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2010年10月号に掲載したものを編集しました。

 脳出血は、脳の中の血管が破れ出血する病気です。破れた血管の大きさ、つまり、太い血管か細い血管か、出血した場所、重要な機能を持つ場所か影響が少ない場所か、により症状は随分変わります。

 一般的には、意識障害、運動麻痺、感覚障害などの症状が現れます。出血した血液の量が多いと、脳がむくみ(浮腫(ふしゅ)といいます)、頭の中の圧力が高まり脳全体を押さえこみ、脳ヘルニアを起こし死に至ることもあります。

 左右同時に出血することは通常ありませんから、体の片側に症状が起きます。どちらか一方の腕や脚(出血の場所によっては、腕だけ、脚だけという事もあります)に麻痺が起きます。出血する場所によっては、視野(目が見える範囲)の異常、言葉がうまく喋れない、感覚の異常、めまいなどがおきる事もあります。

 運よく影響が少ない場所なら、自分で車を運転してきて受診し、麻痺もまったくない、という幸運な場合もあります(といっても緊急入院になりますが)。

 脳出血は、寒さなどの自然環境のほか、労働条件やストレスなどの社会的・精神的要因が関係します。喫煙、塩分摂取、アルコールなどの生活習慣、肥満、高血圧、運動不足などが重要です。

 かつては日本人の死因のトップを占めていた時期もあります。しかし、塩分摂取が高血圧と関連がある、高血圧と脳出血に関連があるという事実が明らかになり、塩分の摂取量を減らせば高血圧が減少し、結果として脳出血も減ってくる事が明らかになり徐々に脳出血による死亡は減少しています。

 しかし、一方で、運動障害などの後遺症で悩む患者さんが多いのも事実です。


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