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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「脳卒中」(その2)

(第371回 10月8日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2010年7月号に掲載したものを編集しました。

 脳は分厚い頭蓋骨(ずがいこつ)で保護されていますが、脳と頭蓋骨の間には三層の膜があります。外側から、硬膜、クモ膜、軟膜と呼びます。クモ膜は硬膜に密着していますが、軟膜との間に隙間があり、小柱という線維の束がクモ膜と軟膜をつないでいます。クモの巣の形に似ているため、「クモ膜」と呼ばれます。

 脳の血管の分かれ目の所に、ふくらみ(こぶ)が出来ることがあり、これを「脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)」と呼びます。

 クモ膜下出血は、この脳動脈瘤が何らかの原因で破裂しておきる病気です。人口1万人あたり約2人発症すると考えられています。破裂すると血液がクモ膜下に流れ込み、脳機能障害を起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。

 脳動脈瘤はすべての年齢層に見られますが、中年、特に35歳から60歳に多く、男女比は2:3といわれます。

 脳動脈瘤ができても普通は症状がないため、「脳ドック」受診時や、動脈瘤と関係ない症状で脳の検査を受けた時に偶然見つかるのが通例です。

 典型的な症状は以下の通りです。

 1)突然の頭痛

 2)今までに体験した事の無い様な激しい頭痛

 3)バットで殴られた様な頭痛

 これは、脳を保護する膜が痛みを感知する機能を持っていて、クモ膜下に広がっていく出血を異常と関知するための症状です。重症度によりますが、頭痛と一緒に、激しく吐いたり、意識を失ったりします。手足のマヒなどは必ず起こるとは限りません。


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